キックボクシングでも28戦して25勝、うち22試合がKO勝ちという高いKO率を誇るエジソン・バルボーサ。とにかく運動神経の固まりのようなボディをしている

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キックボクシングでも28戦して25勝、うち22試合がKO勝ちという高いKO率を誇るエジソン・バルボーサ。とにかく運動神経の固まりのようなボディをしている

小見川道大と対戦するユーリ・アルカンタラ、サム・スタウトと戦うチアゴ・タバレスは連続プレリミナリー出場、エリック・シウバはメインカード昇格となりカルロ・プラターと相対する。そんな中、2大会連続でメインカード出場となったのが、エジソン・バルボーサだ。

人材の宝庫ブラジルにあって、ファイターの主流は今もブラジリアン柔術ベースで打撃を修得したというスタイルだが、バルボーサはバックボーンがムエタイという選手だ。一見、純粋キックボクサーのような構えで、常に拳で顔面をガードしているバルボーサは、高い守備能力を誇り、結果的に破壊力のある攻撃が可能になっている。

UFCデビュー戦でマイク・ルーロをローキックでTKOしたのをきっかけに、これまでアンソニー・ンジョグアニ、ロス・ピアソンに勝利を収めており、まだ本格的なレスラーとの対戦はない。今回のリオ大会の対戦相手もテリー・エティムで、バルボーサ同様にムエタイ基調のストライカーということもあり、テイクダウンディフェンス能力が問われる対戦相手とはならないだろう。

エティムは奇しくもバルボーサと同じ1986年1月生まれで、完全に同世代。リバプールの名門カオボン・ジム所属で、打撃でプレッシャーを与えて、組みついてきた相手にギロチンやアナコンダというフロントチョーク系の技で仕留める必勝パターンを持っている。

ともにオーソドックスの構え、エティムの方がどちらかといえば能動的なファイターで、バルボーサが受動的か。エティムの仕掛けに対し、バルボーサが距離を潰し、カウンターを狙う。ともすればバチバチの殴り合いではなく、静かで緊張感のある攻防になる可能性が高い。

その場合、リオの観客からは容赦ないブーイングが飛ぶだろうが、エティムはもともとアウェイのファイト、ブーイングなど気にならない。一方、ホームで外国人ファイターを迎え撃つバルボーサに、どのような精神的影響を与えるのか。

8月のリオ大会では抜群の強さを見せたブラジル勢、ファンは一応に全てのアクションを好意的に捉えていてが、本来サッカーなどを見ていても、ブラジルのファンは贔屓の引き倒しという性格を持つ。さながらホームタウン・ディスアドバンテージといえるような熱き声援が、尋常ならざる野次に変化するのも早い。

高度の打撃戦が予想されるバルボーサとエティムの対戦だが、意外にも観客のリアクションの影響を受ける戦いになるやもしれない。
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