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生産性が、仕事の成果を計る単純な指標だとしたら、成果を出すには単純にもっと働けばいいということになります。しかし、開発者でありライターでもあるSwizec Teller氏は、「多くの人が生産性にこだわりすぎているのではないか?」と主張しています。ここで一度、従来の考え方とは違う見方をしてみませんか?

Image via Wikipedia Alan Turing-Bletchley.

 

生産性は、この世の中でもかなり大事な位置を占めています。誰もが、時間をお金に換える秘策を見つけ出そうと考えているものです。私たちは、現代の錬金術師のようなものなのでしょう。一日のうちで最後の一滴まで生産性を搾り取るためには、「お尻に火がついたみたいに働かないとダメ」のような考え方が若い世代の間で蔓延しています。「睡眠、セックス、健康、文化なんてものはとんでもない! 仕事を始めて最初の5年間に全仕事人生を凝縮できたら、お金持ちになれる」と思いませんでしたか? そうすれば、すべてはうまくいくと。


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しかし、原文筆者はそれで何もかもがうまくいくとは思っていなかったとか。20代に戻ることはできません。35歳でも活躍しているトップアスリートはなかなかいませんよね? 運がよければ20代並みの活躍をすることもありますが、ほとんどの人は再度活躍することはないです。仮にチャレンジしているとしても、それは自己満足のためにやっています。

ところが、精神的なことに関する生産性というのは、時間に正比例して増えるものではありません。毎時間一生懸命働くことは、次の労働時間の税金(負荷)になることもあります。そして、そうやって何も達成せずに働いて、時間や日にちが過ぎていきます。「たくさん話をしても、ほとんど何も語っていない」という格言がありますが、これは働くことにも当てはまります。

原文筆者は、数週間前に「忙しい人は間違ったことをしている」というタイトルの記事をネットで見つけました。この記事は、ドイツのエリート芸術学校で実施したバイオリニスト同士を比較した研究についてでした。原文筆者はこれを読み、セナとシューマッハー、ニュートンとファインマン、チューリングとトーバルスを比べたようなものだと感じました。

その研究では、数値の上では(かけた時間は)同じだけ練習をしていても、優秀な学生とそこそこ優秀な学生とでは、優秀な学生は驚くほど忙しくないということがわかりました。また、自由時間がたっぷりとあって、かなりのんびりとした生活を送っているということもわかったとか。にも関わらず、常に忙しくプレッシャーにさらされている学生よりも、驚くほど優れたパフォーマンスを発揮するのです。

このことを念頭に置いて、原文筆者は「忙しくしない方法」を模索し始めました。最初に、自分のタスクをこなす時間が細切れになっていることに気付きました。このプロジェクトで2時間、学校やその他で3時間といった具合です。このような時間の使い方をしていると、毎日すべてのプロジェクトが少しずつ進行しているように錯覚し、かなり生産性が高いような気になります。この状態で、果たして生産性を上げることはできるでしょうか?

自分が生産的だと感じている仕事のやり方を切り替えることは、実は莫大なオーバーヘッド(付帯的コスト)になるというのも一理あります。ですが、実際にはこのやり方が自分をすり減らしているのも事実です。原文筆者はこの数週間、毎日1つのプロジェクトだけをやってみました。何日かは学校に行き、何日かはフリーランスの仕事などに充てました。すると、かなりのんびりとした数週間を過ごすことができ、まともな社会生活ができるようになったそうです。

信じられない話かもしれませんが、ぜひ一度この方法を試してみることをオススメします。なお、この記事では単に原文筆者の話をしているだけで、この発見を裏付ける証拠事例のようなものがあるわけではありません。

結論としては、本当の意味での生産性や成果を求めるのであれば、時間に余裕を持って一つのことに集中する方がいいということです。興味がある人は、半信半疑かもしれませんが、まずは自分でぜひ試してみてください。

Image via Wikipedia William Fettes Douglas - The Alchemist


Stop being so fucking productive | Swizec

Swizec Teller(原文/訳:的野裕子)