『ガキの使い大晦日スペシャル』をはじめ、『めちゃイケ』『ドリームマッチ』など、年末年始に放送されるお笑い番組。初笑いを届ける番組をみるために、テレビにかじりついている人もいるのではないでしょうか。

 お笑い番組をみていると、関西弁が随分と身近に感じたりもします。書籍『かんさい絵ことば辞典』の著者・早川卓馬氏は、「関西弁は、今やちょっとしたブランド」といいます。

 関西弁の知名度を押し上げたのは、他の誰でもない芸人さんたち。ですから、「関西弁=おもしろい」といった印象があり、それがそのまま一番のブランドとなっています。また、任侠映画の影響から、「関西弁=なんか恐そう」といった二次的なブランド力も関西弁には秘められています。

 「大学進学のために上京してきた関西出身学生などは、しつこい新聞勧誘を断る際などにこの力を有効活用していることでしょう。ほかにも、これら従来の関西弁イメージを逆手にとり、あえてゆっくり、おだやかに関西弁を話すことでギャップを生み、自身の好感度を引き上げることに成功しているしたたかな関西出身女子も少なくないはずです」(早川氏)

 他の地域にでていった関西人にとって、「関西弁」は便利な存在なのかもしれません。工夫次第では、円滑な人間関係の形成に生かすことができるのです。

 一方、一時的に関西弁を放棄することで関西人であることを隠している関西人も確実にいる、と早川氏は指摘します。虎穴に入らずんば虎子を得ず、郷に入っては郷に従えなどと、理由は人それぞれですが、ネガティブな理由を持つ人もいます。それは、「『おもろいなんて期待せんといて。だって、おもしろくはないのだから』という関西人のことです」(早川氏)。

 確かに「関西弁」ブランドに迷惑している人がいても不思議ではありません。関西人とわかるやいなや「何か一発ギャグをやって」なんて言われると、関西弁を隠したくなるものです。

 今日はUターンラッシュ。新大阪発、東京行きの新幹線内で、名古屋を過ぎたあたりから、標準語モードに切り替えている健気な関西人がいるのではないでしょうか。

 「富士山はめっちゃ大きいな」から「富士山はとても大きいね」、「もうすぐ新横浜に着くやん」から「もうすぐ新横浜に着くじゃん」、「やっぱ東京は人が多いわ」から「やっぱり東京には人が多いね」......。

 そんな姿はどこか可愛らしく、やはり、おもしろいものです。



『帰省した関西人、「名古屋駅」を過ぎると標準語を意識しはじめる?』
 著者:
 出版社:ピエブックス
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