日本人の死因の3割を占める「がん」は、国民病ともいわれています。しかし、「死亡の原因となっている病気で最も多いのは糖尿病ではないか?」という説があるのです。がんと言われてピンとこなくても、糖尿病と聞くと、一気に身近に感じる人もいるのではないでしょうか。書籍『知らないと怖い糖尿病の話』の著者・宮本正章氏は、糖尿病に対する誤解について説明しています。


第一位:悪性新生物(がん) 34万4105人
第二位:心疾患 18万745人
第三位:脳血管疾患 12万2350人
第四位:肺炎 11万2004人
第五位:老衰 3万8670人

 と、厚生労働省の統計(「平成21年(2009)人口動態統計(確定数)の概況」)では、がんが一位となっています。肝心の糖尿病というと、1万3987人で、一位どころか十位以内にも入っていません。

 注目すべきは、第二・三位の「心疾患」「脳血管疾患」。これらはいずれも、糖尿病によって発症するリスクが高まる病気なのです。

 「糖尿病になると動脈硬化が進みます。そして、この動脈硬化が進行して、血管が詰まったり、狭くなったり、あるいは破裂したりすると、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、くも膜下出血などの心疾患、脳血管疾患を起こすのです。こうした病気の高いリスクが、糖尿病であることがわかります」(宮本氏)

 また、第一位のがんに関しても、無関係ではないそうです。糖尿病になると免疫力が落ち、がんにもかかりやすくなるのです。実際に糖尿病患者の死亡原因の一位は、がんなのです。

 上記で紹介した統計では見えない死因のカラクリがあります。統計の元となっている資料は、医師が書く死亡診断書です。

 「死亡診断書には『直接死因』のほか、その原因、さらにその原因と、複数の死因を書く欄があります。それらの中から死亡を引き起こした一連の事象の起因となった病気を『原因死』として、統計をとっています。そのため、単に直接死因のみを抜き取ってカウントしているわけではありませんが、統計を表面的に見ているだけでは隠れてしまう存在があります」(宮本氏)

 心疾患の裏に糖尿病の影があるように、脳血管疾患やがんにも糖尿病が関連しているのです。そう考えると、糖尿病が関連して死に至っている人の数は、がんをも上回ると宮本氏はいいます。

 がんは命にかかわる大きいな病気で、糖尿病ならまぁ大丈夫だと思っていたら大きな誤解なのです。糖尿病はまさに「裏の帝王」ともいえる病気。年末年始で崩れがちだった食生活のリズムを整え、健康的な一年をスタートさせましょう。



『「糖尿病ならまぁ大丈夫」は危険、日本人の死因、第一位はがんではなく糖尿病だった?』
 著者:
 出版社:PHP研究所
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