なぜかまちなかにある神田駿河台の女坂

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さて今回は年末年始にかけて神社仏閣にもう行った方もこれから行くよという方も含めて境内で出会う階段に実はひそかに名付けられていることもある坂名(男坂&女坂)が普通のまちなかにも同名であったんですねというお話です。しかも前回の皀角(さいかち)坂からも目と鼻の先にあるという偶然の立地で、移動費ゼロ。(笑)
そしてもちろんこちらも富士見スポットでもあります。
(そういうわけでぶらりみちくさする時は、ついでに坂道散歩という楽しみかたもあるのでよかったらどうぞ。)



写真1
それはさておき、まず写真1は今回の坂道の坂下からの様子です。
見てのとおり階段です。
でもここは「女坂」という坂名がつけられています。
なのでいちおうジャンルとしては坂道になります。
とりあえず、あまりに急勾配な坂道はスロープ形状では危険だしさすがにありえないので階段になるケースが多いわけで、そんなことから都内にも階段形状の坂道はいくつかみられますのでここの坂道もそのケースになったと思われます。
ただ、ここの坂道はそれ以外に女坂という坂名がつけられているところがかなり変わった点かと思われ、都内の坂道では過去にもこのみちくさ学会でも、目黒の不動男坂(&女坂)や愛宕山の愛宕男坂(&女坂)を紹介したとおり、神社仏閣の境内にある階段に名づけられることがほとんどなのですが、この坂にいたってはまわりにそういうものはなく、古地図をみても過去に神社仏閣があった痕跡もなく、そういう意味ではちょっとしたミステリーといえるかもしれないです。




写真2
次は写真1で見えていた下からひとつ目の踊り場の間近まで上り、坂上のほうを眺めたものです。(写真2)
かなりの急勾配で、階段を上るだけでも一苦労でしたが階段はまだまだ上へと続いるようです。
なんだか坂の途中にある建物の一部としてつくりこんだのか?と思ってしまうほど人工的な見栄え匂いのする階段でした。




写真3
いちおう坂下のほうをみるとこんな感じでした。(写真3)
まわりのビルを見てもらうともわかりやすいですが、もうこの位置で建物4階床レベルくらいの高低差はあるようでした。



写真4
階段を上っている途中に坂下を猫が横切っていたので思わず撮ってしまいました。(写真4)
しかも向こうも気がついているし。。
実はこれ他の写真とは違う日に坂を歩いた時に撮ったものなのですが、さらに別の日には猫が踊り場のあたりで仰向けになって腹だしながら日向ぼっこしているところをみかけたりと(その時は下から大きな足音を響かせながら上ってきた女性に気がついてその猫は隠れてしまったので撮れませんでしたけど)、この階段、ちょうど南西に向かって下る形になっていて日当たりもよく人通りも少ないせいか、リラックス中の猫に会う確率けっこう高いかもです。




写真5
そんなわけでさらに階段を上り、写真5は下から2つめの踊り場までやってきて坂下のほうを眺めたものです。
急勾配具合は変わらず、かなりの高低差になっていました。
階段がなければこのあたりは完全に崖地なんでしょうね。
あとまわりの家々の樹も見られることを意識しているのかどうかわかりませんけど、かなり手入れされていて、よくよく写真を見てみても葉っぱ(やごみ)もほとんど落ちていないことからも、けっこう頻繁に掃除してくださっているのかもしれないです。(感謝)




写真6
そして坂のまわりはビルに囲まれていたので、眼下を眺めるというよりはのぞくといった感じですが、ほぼ坂上あたりまでやってきて坂下のほうを見てみたものです。(写真6)
かつては正面に見えている踊り場に坂の碑があったようですが、現在はビルの入口とかぶるためか坂上のほうに移動されています。




写真7
最後は坂上の道路からの様子など。(写真7)
かつてはちょうどこの正面あたりに富士山が見えたのかもしれないですが、今は御覧のとおりの様子です。
あと写真にも写っている坂の碑には、『この坂を女坂といいます。駿河台一丁目七番地の端から猿楽町に下る石段の坂”男坂”に対して名付けられたものです。男坂が一直線の急坂であるのにくらべ、中途で中やすみするようになっているので”女坂”と呼ばれています。この坂のできたのは、大正一三年(一九二四)八月政府による区画整理委員会の議決により作られたものです。』と書かれてありました。

そんなわけで結局、なぜこの階段を「女坂」と呼ぶことにしたかについては当時の委員会の方々の知るのみぞということになりそうです。(ただ個人的には、なにかこの坂上のこのあたりに、当時の委員会の方々の気をひくような神聖なものがひそかにあったんではないかと予想しているんですがどうでしょかね。)
ちなみにこのすぐ隣に坂の碑でも紹介されている同じ時期につくられた「男坂」もあるのですが、実はこの女坂のほうが高低差が大きく、そのため階段の段数も数段多いらしいです。
そう考えるとますますこの女坂がミステリアスに見えてきます。


住所
千代田区神田駿河台2




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