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【戸塚啓コラム】日本代表2011年総括(3)「1トップの適任者は誰か?」

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2011年の日本代表は、15試合で32得点を叩き出した。1試合平均では2点を超える。得点者は以下のとおりだ。

1位 (8点): 岡崎
2位 (6点): 香川
3位 (4点): 前田
4位 (2点): 本田、李、ハーフナー・マイク、吉田
8位 (1点): 長谷部、伊野波、細貝、今野、駒野、中村憲

4-2-3-1の2列目で起用されている岡崎慎司、香川真司、本田圭佑、中村憲剛の4人で、半分以上に相当する17点を叩き出している。その一方で、1トップに指名された前田遼一、李忠成、ハーフナー・マイクの合計は8点だ。

ストライカーの得点不足を嘆くのは簡単だが、南アフリカW杯では本田圭を最前線で起用せざるを得なかった。タイプの異なる3人の点取り屋が1トップを争う現状は、ひとまず前進と見ていい。

日本の強みは中盤の構成力にある。岡崎、香川、本田 (あるいは中村憲) に加え、2011年の代表で最多4アシストを記録した清武、不動のダブルボランチとなる遠藤と長谷部らが前線に絡むことで、対戦相手に威圧感を与えることができている。

その意味で、1トップが必ずしもチームの最多得点者である必然性はない。岡崎や香川が10試合以上先発出場しているのに対して、前田は8試合、李は5試合、ハーフナーは2試合である。MF陣に比べて、得点率が著しく低いわけではないだろう。2列目と1トップの距離感に磨きをかけ、サイドバックを含めたプラスアルファのコンビネーションを高めることで、得点機を増やしていく。それこそが、日本の方向性である。

とはいえ、気がかりな点がないわけではない。2011年の総得点32のうち12点は、タジキスタンとの2試合で記録されている。シリアの失格で3次予選に登場した彼らとのホーム&アウェイを除けば、1試合2点以上の得点率は1.5をわずかに超えるところまで下がるのだ。

オーストラリア、イラン、ウズベキスタン、イラク、ヨルダンらが待ち受ける最終予選に、タジキスタンのような格下はいない。ホーム、アウェイに関わらず、1点差ゲームが続くだろう。確固たる得点源としてのストライカー台頭が望まれるのも事実だ。

2012年の日本代表は、2月24日のアイスランド戦から活動をスタートさせる。この試合は国内組でチームを組むことになっているため、新たな人材の登用も予想される。ただし、1トップの候補には前田と李がいるため、サプライズの余地は少ない。3番手には田中順也がいる。

変化があるとすれば6月だろう。ハーフナー・マイクが初めて招集されたのは、北朝鮮をホームに迎えた3次予選の初戦だった。6月3・8・12日と最終予選をいきなり3試合消化するこのタイミングで、新たなタレントが登用される可能性はある。

2011年のJ1得点ランキングを見ると、2ケタ得点を記録した選手は21人いる。そのうち日本人選手は13人で、過去5シーズンでは最多となった。

ザックに招集されたのはハーフナー、李、前田、田中順也の4人だけだが、赤嶺真吾 (仙台) と玉田圭司 (名古屋) は前田と同じ14ゴールを、田代有三 (鹿島)、小林悠 (川崎F)、金園英学 (磐田) は12ゴールをマークした。

「継続的に結果を残すこと」が選手選考のひとつの基準となっているだけに、2012年シーズンの序盤から結果を残していけば、彼らもまた代表入りの資格を満たす。柏の一員としてクラブW杯を経験した田中は、ACL出場でさらに成長のスピードを上げていきそうだ。

豊田陽平(サガン鳥栖)にも注目したい。2011年のJ2得点王という経歴を引っ提げ、新シーズンは3年ぶりにJ1の舞台に立つ。185センチのサイズは魅力的で、4-2-3-1は鳥栖でもお馴染みのシステムだ。いまや代表のコアメンバーを占める北京世代のひとりとして、巻き返しへ心中期するものがあるはずだ。

忘れてならないのは森本貴幸である。所属クラブでの実績が前提となるが、代表に加わってきてほしい選手だ。ゴールに対する嗅覚は独特で、こればかりは教えられるものではない。2011年は1試合も出場しなかった森本が定位置争いに食い込むのは、最終予選突破のポイントとなるはずだ (第4回へ続く)。

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