12月に入り、例年より2ヵ月遅れで2013年新卒採用の就活が始まりました。各種ナビサイトもオープンし、全国では合同企業説明会なども活発に開催されています。

 ナビサイトなどを利用する際に、就活生たちが気にするのは企業の「人気ランキング」。ですが、このランキングに「左右されすぎる就活生」が増えているそうです。『就職四季報』(東洋経済新報社)編集長の赤峰みどり氏が12月8日、ニコニコ生放送の番組「就活必勝マニュアル2013年度版」で指摘しています。

 企業ランキング上位の会社は、名の知れた大企業がほとんどで、多くの就活生たちのあこがれの的でもあります。ですが、こうした企業に入社できる学生はごくわずか。そのため、一部の学生は「自分はランキング上位の会社に入れない」というネガティブな感想を抱いてしまいがちなのだそうです。

 ここには、ランキング上位企業=優良企業という学生側のイメージがあります。しかし、赤峰氏は「そういうつもりでやっているのではない」と次のように否定しています。

「みなさんの知らない企業だってこんな上に来ているんだよっていうことをわかってもらうために、(知名度順に)ただ順番に並べているだけ。上位ではなくて下位のほうの企業を見て、『こんなところにこんな知らない会社が出てきている』とか、そういうことを見つけてほしい」

 つまり、ランキングの活用法とは「有名企業」に注目することではなく、「聞いたこともないのにランクインしている企業」を探すことにあるのです。実際、2013年版の『就職四季報』では「採用数」「新卒定着率」「昇給率」など、単純な「人気」とは違ったさまざまな視点から企業を比較できるランキングを掲載。就活生にとって目からウロコな情報を提供しています。

 例えば、「ニコ生」の番組で赤峰氏が紹介した「就職ブランドランキング」の1位は「三菱東京UFJ銀行」でした。ですが、『就職四季報』の「新卒定着率」のトップ(100%)企業中最も入社者が多かったのは「浜松ホトニクス」(08年入社者128人)。同じく新卒定着率100%で比較的有名企業といえる「三菱地所」、「日本郵船」などでも「ブランドランキング」のベスト10には入っていません。

 実は、「三菱東京UFJ銀行」は「採用数」はトップ。しかし「新卒定着率」は非開示です。"ブランドランキング上位"がすべてではないことに早く気付いた学生こそが、本当に自分らしく働ける企業に就職できるのではないでしょうか。



『企業人気ランキング上位=優良企業は間違い「知らない企業を探して」』
 著者:
 出版社:東洋経済新報社
 >>元の記事を見る





■ 関連記事
『グローバル時代に生き残る企業の共通点は、「社員を『型』にはめる」』(2011年12月20日12:00)
『アノヒトの読書遍歴 内沼晋太郎さん(後編)』(2011年12月20日09:00)
『アノヒトの読書遍歴 内沼晋太郎さん(前編)』(2011年12月19日09:00)


■配信元
WEB本の雑誌