商品の売り上げを劇的に変える“付加価値”の付け方

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 以前に比べて、私たちは圧倒的に情報に触れる量が多くなったため、企業が打ち出す商品広告は一工夫しなければ人々の目に触れることすらできなくなってしまった。さらに、自社の商品を認識してもらったとしても、ライバルとの競争を勝ち抜き選ばれなければ買ってはもらえない。
 つまり、これまでやってきたことが通用しなくなってきているのだ。
 もちろん注目を集めればいいというわけではない。ネガティブなキャンペーンを巻き起こすことによって注目を集める、いわゆる“炎上マーケティング”という手法もあるが、顧客からはそっぽを向かれるだけでなく、逆にその商品に対して消費者たち自身がネガティブキャンペーンを起こし、企業そのものが社会的に追い込まれる可能性もある。
 では、そんな時代の中でいかに企業の広告担当はどう顧客にアプローチすればいいのだろうか。

 『安売りするな! 「価値」を売れ!』(実業之日本社/刊)の著者であり、集客のプロである藤村正宏さんは、この時代、これまでと同じように「普通」にやっていても、売上が下がるのは当たり前であり、顧客の数が下がるのも当たり前だという。
 今は、顧客から選ばれるために新たな価値をつくらなければいけないのだ。

 例えば、北海道・釧路のとあるレストランに「スパゲッティ・ミートカツ」(通称「スパカツ」)という名物料理がある。これは、スパゲッティの上にカツがドーンとのせられ、上にミートソースがかかっている人気料理だ。
 藤村さんは、普通の「スパゲッティ・ミートソース」であれば人気は出なかっただろうが、ここに「カツ」を加えることによって新たなスパゲッティが誕生した。つまり、「カツ」という付加価値をつけたことで商品が個性的になり、新たな価値を提供することができたということになる。

 しかし、個性はそう簡単につけられない。ましてや、商品に個性を生み出すには膨大な研究と時間がかかってしまうものだ。ではどうすればいいのだろうか。
 藤村さんは、誰しも他には絶対に真似できない個性を付加する方法を持っているという。それが「人」だ。つまり、自分自身の「個人ブランド」を付加するのだ。最近ではブログをはじめ、ツイッターやFacebookなどのソーシャルメディアを使って商品開発者や関係者が顔を出してその魅力を語っていることが多いが、顔を出して直接メッセージを届ける利点の1つは、顧客との関係性が深まるところにある。
 そして、「あなただから(あなたがいる会社だから)お願いする」という環境が作られていくのだ。

 直接顔を出すとそれだけクレームも言いやすいのではないかという心配もあるかも知れない。しかし、藤村さんの顧客の一社であるカメラ販売店では、一人の社員が顔を出して公式ブログを運営しているが、これまでその社員を攻撃するようなコメントがついたことはなかったそうだ。もちろん、要望や意見はコメント欄に寄せられるが、その口調は優しく、信じられないくらいの売上がインターネット通販からあがっているという。
 誰が書いているか、それを明確すること。「いつかお客さまになる人」を取り込んで、共感させることが大切だ。

 もはや安ければ買うという時代から、ここだから買うという時代に変わってきているといえる。その中でどのようにそのための価値を付加させればいいのか。本書は悩める広告担当者や経営者にとって、大切なヒントを与えてくれるだろう。
(新刊JP編集部)



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