危ない会社を見分けるチェックポイント

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 今年10月に帝国データバンクが発表した2011年度上半期(4月から9月)の全国企業倒産件数は5726件で前年度比0.4%マイナスとなったが、一方で同社が12月12日に発表した「外食産業の倒産動向調査」(2011年1月から11月集計)では、外食倒産件数は648件で前年同期比11.9%増にのぼったという。

 震災の影響もあり、これから先も不況が続いていきそうなこの状況の中で、堅調と思われてきた企業にもどこかに経営が傾く兆候が出てくるかも知れない。
 事業再生コンサルタントとして活躍する洲山(しゅうざん)氏が執筆した『あなたの会社をお救いします』(幻冬舎/刊)は、「病院」をモチーフに経営者向けに企業再生のノウハウが書かれた一冊だが、経営者以外にも知っておきたい情報があったのでご紹介したい。

■経営が危ない会社、どう見極める?
 ある日、昨日まで普通に商談をしていた取引先から「倒産しました」という連絡が入った。進めていた商談は全てパー、もちろん損失も大きく果たして回収できるのかも分からない。そんな状態に陥らないようにするために、事前に会社が危ないかどうか見極めたいものだ。
 本書では洲山氏がそのためのチェックポイントをリスト化しているので、その中からいくつかをあげていく。

<こんな社長・幹部のいる会社>
【日常行動から見える社長・幹部の傾向】

・超ワンマン営業 ・経営のバランス感覚が不足・欠如 ・マーケティングやコスト意識が希薄 ・労働組合を極端に嫌がっている ・社員をけなすことがある
【社長・幹部の経歴・素行】
・業界での経験が不十分 ・公私混同がはなはだしい ・家庭不和の噂がある
【最近の動き・変化】
・有能な幹部が退職した ・社長が不在がち。特に朝夕目立っていないことが多い ・社長や幹部の顔つきが険しく、「ハリ」がない

<職場の雰囲気からもチェック>
・社内の雰囲気が暗い、社長や幹部の悪口や噂が横行している ・電話対応や接客がぞんざい ・所在なげ、手持無沙汰な社員がいる

<商品・サービスから見えてくる会社の顔>
・企画開発力、コスト競争力が劣っている ・納期が守られていない ・やたらと新規市場・分野に手を拡げようとしている

<決算書を見なくてもだいたいはここでわかる>
【社内・対社外の変化】

・主力取引銀行が変更された・取引銀行との関係悪化が噂されている ・決済日が増加している。
【こんな噂が流れている】
・手形が市中金融に流れている? ・赤字なのに社長一族の役員報酬が急に上がった?
【経営の変化】
・広告宣伝費の急増あるいは急減 ・極端な経費削減を言い渡されている
【経理部員の様子から】
・経理部の部長や取締幹部が不在がち ・経理部員に疲れが見える
【総務部門にも探りを入れる】
・税金や社会保険を滞納している

 本書にはさらに多くのチェックポイントが用意されている。
 また、自分の会社にもこれらのチェックポイントと照らし合わせて、「健康診断」を行うことは十分に可能だ。当てはまる部分が多いと思ったら、すぐに「体質改善」をはかった方が良いと洲山氏は言う。

 今や、どんな大企業でも「倒産しない」という保証はない。
 だからこそ手遅れになる前に対策を打たなければならないのだが、そのためには自分の会社の状態を冷静に見つめる視点と、もし傾いていたときに講じる手段を知っておくことが大切だ。今後の自分の会社を出来るだけ長く経営していくために必要なことを、本書から学んでみてはどうだろうか。
(新刊JP編集部)



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