ジェイソン・シーゲルとのラブコメ映画『Five-Year Engagement』の公開が待たれるエミリー・ブラントが、これまで何度かアブナイ話題で注目を集めてきたイヴ・サンローランの香水「Opium」の広告キャラクターに抜擢された。

この件についてエミリーは『Telegraph』紙のインタビューに答えているが、自身が選ばれたことに驚きを隠せないようだ。

「なんで選ばれたかわからないわね。不思議でしょうがない。他に誰かいなかったのかしら? イヴ・サンローランはすごいミスをおかしたわね、とんでもないミスを」と茶目っ気たっぷりに話すエミリーは、これまでの「Opium」の過激な広告戦略に興味を持ち、このオファーを受けたという。

「Opium」は1977年に発売開始された香水だが、その2000年の広告がモデルのソフィー・ダールのヌードであったため、英国広告基準局(ASA)に730件もの苦情が殺到した。2011年2月にも、フランス人女優のメラニー・ティエリーを起用したCMでのダンスの動きがドラッグ使用を思い起こさせるとし、ASAが再び放送を禁止する処置をとった。

「この香水はスキャンダルだらけだから、面白いだろうなって思ったの。今までいろんなオファーがあったけど、こんなに"高級感あふれる"仕事は初めてね。だって黒ヒョウと共演したのよ」

こう話すエミリーは、CMの中で、ドレスではなく胸元が大きく開いたセクシーなタキシードを着用している。「Opium」に限らず、女性をターゲットにした香水の広告では、多くの場合ドレスが着られているが、今回のタキシードには命にかかわる問題があったようだ。

「黒ヒョウのトレーナーが、『ヒョウのまわりで布がヒラヒラ舞ったら、ヒョウが発狂して暴れますので』って言うのよ。即答でタキシードをお願いしたわ」

生きるか死ぬか、黒ヒョウを見下ろすドSなエミリーの表情の裏にも、そんな命がけの選択があったとは。2月に放送禁止となった映像も、実際に見てみると、イヴ・サンローラン・クオリティーの高級感のある映像で、問題あるとは思えないとの声もあがっている。何がクレームになるかわからないので、今回の映像も放送禁止にならないように、願っていよう。