上手に育つ“子どもの叱り方”

写真拡大

 最近では、うまく子どもを叱れない親が多くなっているといわれています。どのように叱っていいのか分からない、どこで叱るべきなのかタイミングをつかめない。その一方で、往々にして多いのが「やめなさい」「早くしなさい」というような叱り方。子どもの頃にいたずらをしようとしたとらっしゃるかも知れません。

 では、子どもの上手な叱り方とは一体どのようなものなのでしょうか。
 10歳までの子どもの教育法を、子育てのスペシャリスト22人がそれぞれの専門分野から教える『10歳までの子育ての教科書』(アスコム/刊)から、子どもの上手な叱り方を紹介します。

■「なぜなら」で理由を伝える
 叱られるときの決まり文句は「やめなさい」「早くしなさい」ではないでしょうか。つまみ食いしようとして「やめなさい」、靴がなかなか履けないでいると「早くしなさい」、といった具合に一喝されます。
 しかし、それでは子どもは納得できません。人材育成コンサルタントの三好良子さんは、そこには「なぜならば」が欠けているといい、どうしてそうなのか、その理由を言えるようにしておくべきだと言います。
 しかし、理由を言ったところで子どもはそれを理解できるのでしょうか。三好さんは、子どもは理由は分からなくても「何か説明をしている、叱る理由がある」ということを感じ取り、また親の方も理由を用意することで感情的に叱ることが少なくなると語ります。
 親の勝手を押し付けては子どもも不快。「なぜなら」を説明することで、思春期になったときも親に言われたことに対して無条件に不快にならずしっかり話ができるようになるのです。

■主語は「You」ではなくて「I」で
 普通、親の立場は子どもより上です。しかし、三好さんはあまり親の立場が上だとしながら接すると、子どもは指示待ち人間になってしまうおそれがあるといいます。
 自分と子どもは横の関係である。叱るときはそのことを認識した上で、自分から言う前に相手の主張を聞くのです。相手にも言い分はあるはずですから、それを聞いた上で、「自分はこうして欲しい」と子どもに伝えます。「あなたが○○だからいけない」といういい方は、子どもの否定してしまうことにつながります。

■「勉強しなさい」は逆効果
 子どもの生活行動について調査研究に携わっている中畑千弘さんは、勉強ができる子どものお母さんたちにインタビューすると「勉強しなさい」と言わない方が多いことが分かったと指摘しています。では、何が違うのかというと、10歳までに机に向かって5分でも10分でも何かをするという習慣が身に付いていた子どもが多かったそうです。
 行動科学の第一人者である石田淳さんも、同じように「勉強しなさい」では行動できないといいます。行動させるためには具体的にどうすればいいのか示すことが大切だとし、それが実際に出来たときは「よくできたね」と褒めてあげることが重要だと述べています。

 『10歳までの子育ての教科書』には叱り方のほかにも生活習慣や家庭学習など子育てに関する幅広いトピックが用意され、スペシャリストたちが子育ての方法を伝授します。
 子どもをどのように叱るか、ということはその後の親子の関係をも左右してしまうほど大切なこと。
 三好さんは親の理不尽な感情を子どもに押し付けては、子どもも不快になってしまうといいます。そして、それを続けている限り、問題を解決することはできません。親が子どもの立場に立って、叱り方を考えてみることも重要なことではないでしょうか。
(新刊JP編集部)



【関連記事】 元記事はこちら
子どもの夜更かしはこんなにアブない
ふつうの家庭から、ハーバードに合格させた母の子育てとは?
男性との出会いを遠ざける“7大NGオーラ”
貯蓄に家計簿は必要ない 誰でも続けられる簡単貯蓄法