2011年、韓国芸能界はおろか日本も衝撃を受けた話題と言えば、2009年に性接待を苦に自殺した韓国の女優、チョン・ジャヨンさんの直筆とされる“性接待リストの手紙”が公開されたことだろう。

3月6日、韓国の民間テレビ局SBS放送が、チョン・ジャヨンさんが知人に宛てたとされる、2005年から自殺直前までの計50通、230ページに及ぶ直筆の手紙を入手したと報道し、一部内容を公開。そのショッキングな内容は、韓国で大きな波紋を呼んだ。

手紙には「性接待をしたのは31人、計100回以上」「親の命日も接待を強要された」「芸能界、大企業、金融界、マスコミなどの関係者」など、性接待を強要された人数や職業などが事細かに記載されていた。中には韓国の主要紙“朝鮮日報”の社長の名前もあった。これらリストアップされた人物たちは、2009年のチャン・ジャヨンさん自殺直後に、何らかの関係があるとして事情聴取を受けるも、証拠不十分で全員不起訴処分となっていた。

さらに手紙には「接待から逃れる方法がない」とチャン・ジャヨンさんの苦悩が書かれており、性接待を強要した相手を「悪魔」と呼び「リストを作った。私が死んだら復讐してください」と渾身の憎しみを込めている。

しかし3月10日、韓国の警察が、チャン・ジャヨンさんの手紙の原本を、知人とされる人物から押収し、鑑定に出した結果、封筒から偽造の痕跡が7カ所見つかったと発表。その後10月には、手紙を偽造して裁判所に証拠として提出した容疑で、チャン・ジャヨンさんの知人とされる人物を、韓国の検察が不拘束起訴した。

検察が手紙の筆跡を鑑定した結果、裁判所に提出された手紙とチャン・ジャヨンさんの筆跡が違うことなどを発見し、「チャン・ジャヨンさんの性接待リストの手紙」は偽造と判定された。そして知人とされる別の凶悪犯罪で収監中の男性も、長年の収監など様々な観点から、チョン・ジャヨンさんと知り合いである可能性は希薄と判断された。これにより、韓国全土を驚きに包んだ一連の騒動は、ようやく収束を迎えることとなった。


■livedoorニュースで振り返る「自殺した韓国女優の“性接待リストの手紙”に騒然」

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