若い女性の間でジャズが静かに流行しているようです。「女子ジャズ」関連のコンピレーションCDや書籍も発売され、大手レコード販売店「タワーレコード」では、「タワレコ女子ジャズ部」とのネーミングで独自の書籍を刊行したり、ときおり店内でキャンペーンを実施したりするほどの力の入れようです。

 しかし、なぜ今、「女子ジャズ」なのでしょうか。
 
 音楽ライター、ラジオDJの中田利樹さんは、「多くの女性はおしゃれなジャズに興味を持っていたけど、何から聴いていいかわからなかった。最近の書籍やCDなどが、それを伝える役割を果たしており、人気が高まってきた」と昨今の流行を分析します。さらに「ラジオ番組をやっていると、一定の女性リスナーを意識した選曲が欠かせません」とも。
 
 ジャズといえば、もともとは典型的な"男の音楽"。かつて、ジャズ喫茶やライブハウスは「暗い、煙い、うるさい」と女性が「パス!」したくなる環境がほとんど。それを聴いている男子たちも、「暗い、むさい、理屈っぽい」的なイメージで、おしゃれな女性からは敬遠されるタイプが多かった気がします。
 
 しかし、それも今や昔の話。「ブルーノート東京」(東京・青山など)をはじめ、「COTTON CLUB」(丸の内)、「ビルボードライブ」(六本木)など、ジャズを売り物にした都内のライブハウスは、連日、ファッショナブルな女性グループ客やカップルらが詰め掛けています。
 
 女子ジャズブームの仕掛け人は、音楽ライターの島田奈央子さん。いわゆる古い定義のジャズではなく、ボサノバ、フュージョン、AORなど細かいジャンルを飛び越した「Jazzy」という概念を提唱し、女性に向けた音楽の聴き方を提案しています。12月10日には2冊目の単行本『Something Jazzy 女子JAZZスタイルブック』(税込み2200円・中央公論新社)を発売し、「泣きたいときに聴く曲」「雨の日だから聴きたい曲」などのテーマごとに、女性のライフスタイルへの音楽の取り入れ方を伝授しています。

 同書には、島田さん自身が選曲した10曲入りのコンピレーションCDも付属。ハービー・ハンコック、ジョー・サンプルといったジャズ・フュージョンの大御所から、ボサノバのアントニオ・カルロス・ジョビン、AORシンガーのボズ・スキャッグスら、メロディアスで聴きやすい演奏をパッケージ。ジャズ初心者でも、気持ちがよくて、胸にぐっと来る音楽の世界にすんなりと入っていけます。出版物に付属するCDは聴いた後の扱いが雑になりがちですが、カバーを折り曲げると、きちんと保存収納できるジャケットになるようにと、女性らしい視線があちこちに生かされた作りになっています。

「読んで、聴いて、楽しめる。贅沢な本になりました」と島田さん。女子ジャズのさらなる流行を予感させる1冊です。







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