『源氏物語』の女性キャラ、現代の男性からの人気は?

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 『源氏物語』といえば日本を代表する古典作品であり、高校の教科書などを通じて一度は触れたことのある作品だろう。
 二部構成となっており、第一部はたくさんの魅力的な女性たちと親密な関係になる光源氏の栄枯盛衰を描き、第二部ではその子ども(厳密には柏木の子)である薫を主人公としている。光源氏のプレイボーイさは誰もが知るところだが、そんな光源氏を愛した女性たちは個性豊かで聡明な人たちばかり。

 では、現代の男性たちが自分の嫁にしたいと思う『源氏物語』の登場人物は一体誰なのだろうか? 講談社から出版されている『寂聴と読む源氏物語』(講談社刊)では、作家で現代語訳も行っている瀬戸内寂聴さんが7人の女性を取り上げ、一人ひとりの特徴や性格などを分析しているのだが、今回は本書を参考に、世の男性の皆さん12名に、どの女性が好みか、それぞれの女性の特徴を説明しながら聞いてみることにした。
 『寂聴と読む源氏物語』では藤壺、空蝉、紫の上、末摘花、朧月夜、花散里、明石の君という7人の女性を取り上げているが、この中で人気があったキャラは誰なのか? 特に人気が集まったキャラを紹介する。

■意外にも? 一番人気は「花散里」
 最も人気があったのが「花散里」で5名の支持があった。この女性は美しくはないが、源氏に対しては素直で従順、そして逆らわないという控えめな性格をしている。
 「草食男子ブームで調子に乗っている女性ばかりで正直うんざりする。花散里のような控えめで聡明な女性となら結婚してもいいかなと思う」(20代)、「好きな男性に対して素直で従順なところにひかれる」(40代)、「個人的には控えめな方が好きなので。ホッとしたいです」(20代)と、好きな人の気に入らないことはしない従順さで人気を集めたようだ。
 物語の中でも決して華やかではない人物ではあるが、源氏もこの女性を非常に信頼して愛したという。それはこの花散里が本当にホッとして心がなぐさめられると考えられているからだと瀬戸内さんはつづる。普段仕事に緊張している男性こそ、花散里のような女性を求めているのかも知れない。

■「紫の上」はマンガのイメージ強し
 「やっぱりこの人です。『あさきゆめみし』で読みました」(30代)という意見が寄せられたのは「紫の上」。源氏物語を代表する女性であり、源氏が最も愛した女性だ。
 瀬戸内さんは「やきもちやきだが、やきもちのやき方がとてもかわいい」という。そして、浮気する源氏に怒りを覚えるも、決しても表にはそれを出さず「いってらっしゃい」と言う。気位の高い女性なのだ。
 冒頭の男性のように『あさきゆめみし』のイメージが強く残っている人も多いのではないだろうか。

■名前を通して人気を集めたキャラも…
 あまり『源氏物語』を知らない男性から、「名前が良い」という理由で票が入れられたのが「藤壺」だ。何を想像して藤壺を選んだのかは定かではないが…。
 藤壺は源氏が最初に愛した女性で、死んだ母親にそっくり。プライドが高く、源氏と自分が密通して出来た子どもを「あなたの子どもですよ」と嘘をついて夫の桐壺帝を抱かせるしたたかさもあるが、瀬戸内さんは藤壺の内なる葛藤に想いを巡らせている。

 一方、票が集まらなかったのは「空蝉」「末摘花」「朧月夜」「明石の君」といった面々。
 末摘花をのぞく3人はプライドが高く、気が強い女性。なので、毎日の仕事などでお疲れモードとなっている現代の男性たちにとってはあまり響かなかったのだろうか? ただ、明石の君には「世の若者は気品があって、気位の高い明石の君をもっと愛するべき」(20代)、朧月夜には「名前がはかなくて良い」(30代)といった声もあった。
 末摘花は「源氏物語」における不美人の代表ともいわれるが、孤高で人を疑うことを知らない素直で誠実な姫君だ。

 現代の男性たちの好みが反映された結果となったが、『寂聴と読む源氏物語』を読むと、それぞれの登場人物の魅力をより深く堪能することができる。
 12月10日からは映画『源氏物語 千年の謎』が封切られており、葵の上を多部未華子さんが、藤壺を真木よう子さんが演じているが、本書を読んで彼女たちがどんな人物だったのか、想いを巡らせてみるのはどうだろうか。
(新刊JP編集部)



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