提供:リアルライブ

写真拡大

 今月2日に講談社が自社のライトノベルシリーズ、“講談社ラノベ文庫”を創刊した。既に同社は講談社BOXでエンターテイメント系の書籍は発行していたが一般書籍扱いだったため、今回が“ライトノベル”と名を冠した初のシリーズとなる。

 創刊のラインナップには現在ヒット中の諫山創著の漫画『進撃の巨人』や、プリキュアがシリーズ化される前に日曜朝アニメで人気を博した東映アニメーション制作のオリジナルアニメ『おジャ魔女どれみ』などの版権作品が名を連ねる。創刊に先立ち募集した“講談社ラノベ文庫新人賞”を受賞した『魔法使いなら味噌を喰え!』にはウェブ展開でのオリジナルアニメも企画されており、他社のライトノベルと違うアプローチでのプロモーションも注目だ。

 出版不況などといわれて久しい出版業界であるがライトノベルだけは全く別といってもいい。この不況の流れをもろに受けているのは週刊誌や月刊誌で、連載誌を持たなければいけない漫画などは単行本での本誌の損失補填のため、あまり冒険はできなくなっている。逆にノベルは書き下ろしでも販売が可能。話題作りさえしっかりすればそれなりの利益が見込めるのが強みだ。また挿絵がいることで、客層もコレクター精神が強く、違法ダウンロードなどで読むよりは買ってコレクションしたいという人が多いのも売り上げに一役買っている。

 今では年に数十本もアニメ化されるのが当たり前となり、注目度は上がる一方。アニメ放送で話題を作り、原作の部数売上をアップさせるという戦略は、以前まではジャンプ、マガジンなどの大型少年誌を除く中堅どころの漫画雑誌が得意としてきた手法だが、先ほど触れた出版不況の影響もありその牙城を奪う勢いでラノベは躍進を続けている。今回の講談社の本格参入により、この流れは更に加速する様相を見せていといえるだろう。(斎藤雅道)