コンビニで弁当を買ったときに、「お弁当、温めますか?」と聞かれた経験は誰にでもあるはず。

 しかし、ある留学生は「お弁当、温めますか?」とコンビニで聞かれて、変なことを聞く人だなあと思ったそうです。その留学生は、自分が弁当を温めるかどうか、つまり「あなたはお弁当を温めますか?」と店員に聞かれたのだと思い、なんで客にそんなことまで聞くのか不思議がったとか。

 「お弁当、温めますか?」は今ではコンビニの常套句のようになっていますが、よく考えてみると、確かにへんであることに気がつきます。つまり「はい」と答えたら「では、温めてください」と、冷たい弁当をそのまま渡されかねないからです。そんなコンビニは実際にはないでしょうが、言葉の理屈からいくとそうなっても仕方ありません。

 この、「お弁当、温めますか?」という表現は、コンビニで繰り返し使われているうちに、それほどおかしいとは感じられなくなりました。おそらく、最初はこの言い方に違和感を覚えた人も多かったのかもしれませんが、あまりに繰り返し聞かされていると、だんだん正常な感覚が麻痺してしまうもの。麻痺し切る前に「お弁当、温めましょうか?」に切り替えてもらいたいものですが、最近では「お箸つけますか?」「紙袋にお入れしますか?」「ブックカバーはお付けしますか?」などなど、類似の表現まではびこるようになってしまったので難しいかもしれません。

 このように、私たちの身近には、へんな日本語や誤用が意外にあふれているもの。そんな言葉づかいや言い回しを10年近く取り上げてきた書籍が、大修館書店の『問題な日本語』シリーズ。2004年にはじめて本になり、これまでに2005年、2007年と続編を刊行し、この度『問題な日本語その4』が発売になります。執筆者は『明鏡国語辞典』の編者・北原保雄さん率いる辞書の編集委員チーム。"変わりゆく言葉"を常にキャッチアップし続け、その成果は『明鏡国語辞典』の語釈や用例に反映されています。

 最後に、『問題な日本語その4』で取り上げられているへんな日本語を少しだけ紹介しましょう。

 「夜ごはん」「基本、ユーザーの責任です」「容疑者の方」「半端ない」「まことに遺憾です」「家を建てた矢先」「いさぎ悪い」「批判を買う」「わらかないじまい」
 
 さて、いったいこれらの言葉のどこが問題なのか、あなたは説明できますか?



『弁当を自分で温めないといけないコンビニが急増中?』
 著者:
 出版社:大修館書店
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