“パスタ”はいつ頃生まれたのか?

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 日本で「パスタ」が広まったのは、いつの頃かご存知だろうか。
 実はパスタが多くの人に食べられるようになったのは、1970年代。ファミリーレストランが人気を集めたことが大きな要因で、喫茶店や学校給食、社員食堂などで広く親しまれるようになったようだ。

 『パスタでたどるイタリア史』(池上俊一/著、岩波書店/刊)では、日本でも身近になったパスタがその故郷イタリアでどのように生まれ、育まれていったのかを、2000年以上におよぶイタリアの歴史をたどりながら覗いていく。

 パスタの原型といえるものができたのは古代ローマ時代だ。 小麦を水とともに練り粉にしてのばし、大きなシートにし、それを薄片に切って、肉を挟み、調味料とともにオーブンで焼いたものだった。しかし、これはまだ茹でたり蒸したりという調理段階で「水との結合」がなかった。
 中世に入り、ミルクや鶏のスープで煮たパスタが作られるようになる。つまり、この時代に本来の水と結合したパスタが登場したのだ。これ以降、中世末にかけて、詰め物パスタ、ニョッキ、ショートパスタ、ロングパスタなど、多様な形のパスタが食べられるようになった。
 そして北イタリアでは、生パスタ、少し遅れて南イタリアでは、乾燥パスタが生まれた。ただし、中世においては、生パスタが北イタリア一般家庭の日常食として普及したとまではいえず、おそらく特別の機会、祝祭や記念日などに食べられていたと考えられている。

 次に、パスタのソースにはどのような歴史があったのだろうか。
 今日では、トマトソース、ラグーソース、ニンニク、唐辛子とオリーブ油など、さまざまな味つけのパスタがあるが、パスタが登場した頃の味つけはどうだったのか。
 トマトが普及する以前は、かならずたくさんのチーズを振りかけ、ときにその他の調味料をかけていたのだ。15世紀から北イタリアでは、バターを加えることでチーズは一層柔らかい味にされていたという。中世イタリアの人たちはこの頃からおいしいパスタを食べていたことがうかがえる。

 普段よく食べているパスタ。この料理は、誰がどこで初めて作ったのか。もっとパスタの起源や歴史について知れば、よりパスタがおいしく感じられるかもしれない。
(新刊JP編集部)


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