第32回日本SF大賞(日本SF作家クラブ主催、徳間書店後援)の選考会が12月11日に行われ、候補作5作の中から、上田早夕里『華竜の宮』が大賞を、横田順彌『近代日本奇想小説史 明治篇』が特別賞をそれぞれ受賞した。また、今年7月に世を去った小松左京氏に特別功労賞が贈られた。

 同日午後6時からは、初の試みとして、第32回日本SF大賞および第7回日本SF評論賞(日本SF作家クラブ主催、早川書房後援の公募新人賞)の選考発表会が、ジュンク堂書店池袋本店4Fカフェにて一般観覧者にも公開するかたちで開催、ニコニコ生放送でも生中継された。

 冒頭、日本SF作家クラブの新会長に就任した瀬名秀明氏が日本SF作家クラブ50周年記念プロジェクトに関する発表をおこなったあと、日本SF評論賞の受賞作を発表した。
 正賞は受賞作なし。優秀賞は渡邊利道(わたなべ・としみち)「独身者たちの宴 上田早夕里『華竜の宮』論」、選考委員特別賞に忍澤勉(おしざわ・つとむ)「『惑星ソラリス』理解のために----『ソラリス』はどう伝わったのか」がそれぞれ受賞。発表会に駆けつけた受賞者が喜びの声を語り、記者の質問に答えた。

 日本SF大賞の発表には、選考委員の5氏(冲方丁、貴志祐介、豊田有恒、堀晃、宮部みゆき)が顔を揃え、選考委員を代表して豊田氏が選考経過を説明し、受賞作を発表。それに続いて各選考委員が選考会の感想を述べ、最後に受賞者・上田早夕里氏と横田順彌氏が会見した。

 発表会は立ち見も出る盛況。ニコ生の来場者数も1万を超え、初めての発表イベントは大成功を収めた。

(大森望 )







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