秋ドラマの大本命『南極大陸』(TBS)の視聴率が急降下している。
 主演は木村拓哉(39)で制作費20億円といわれる大作。ところが、初回こそ22.2%と好発進だったものの、その後、回を追うごとに19.0、16.9、15.8、13.2%と平均視聴率(関東・ビデオリサーチ調べ)は急降下。ドラマ関係者を焦らせている。
 「当初、TBS局内では“25%超え”が目標で、20%キープは確実とみられていました。予想外の凋落で、制作陣は真っ青だと思います」(テレビ誌記者)

 スタッフが強気だったのも当然の話。
 「主演はキムタク、人気子役の芦田愛菜(7)、タロ・ジロなどの犬と、高視聴率の条件であるイケメン、子供、動物を揃えた。ほかのキャストも綾瀬はるか、香川照之らと超豪華。エンディングテーマは中島みゆき。さらに、敗戦後の日本の復興期を描くことで『日本がんばれ』のメッセージも打ち出せる」(同)

 急落の原因は何なのか。
 「キムタクありきのドラマ作りの姿勢が視聴者に見透かされている。同じ原作の大ヒット映画『南極物語』の印象が強いため物語の先が読めるだけでなく、映画版の主演・高倉健がキムタクにとって高い壁になっている」
 とは芸能評論家の肥留間正明氏。同氏はさらにキムタク本人にも言及する。
 「演技がワンパターン。高倉のようなスケールの大きな映画スターと違い、アイドル顔のテレビスターなので物語に緊迫感が欠ける」

 キムタク主演ドラマでは昨年フジ月9枠で放映された『月の恋人〜Moon Lovers』が初回20%超ながら第6話で13.4%まで落とした例がある。今回はそれに似ているが『南極大陸』は制作費が格段に高い。
 「この先、さらに滑り落ちると、キムタク神話がいよいよ崩壊しますよ」(肥留間氏)

 今後の視聴率の推移が注目される。