「特撮映像館」、今回は金子修介監督による、人気コミックの実写映画『デスノート(前編)』です。CG合成による死神リュークの存在感をたっぷりと味わってください。

公開当時まだ「少年ジャンプ」に連載中だった人気コミックの実写映画。死神のノート「デスノート」に名前書かれた人物は必ず死ぬ。そのノートを手に入れた夜神 月は、自分の理想とする世界を作るために、法律で裁けない犯罪者を中心に抹殺を始める。世界各地で起こる犯罪者だけが死ぬ謎の連続事件を、ひとりの犯罪者の連続殺人と断定して捜査を始めるLと呼ばれる探偵。ふたりの天才の頭脳戦が本作の見どころとなる。

デスノートのもともとの持ち主である死神リュークを、本作ではCGで合成。違和感のない画面作りとなっているが、これまでの日本の特撮であれば部分的にCGで処理しても基本は着ぐるみなどと俳優を共演させるのが普通だったことを考えると、ハリウッド的な制作が導入されたといってもいいかもしれない。

また松山ケンイチが演じたLも原作のイメージに近く(ビジュアル的に)、内容的に改変されてはいるが原作のファンも納得する仕上がりになっていたのではないかと思う。

藤原、松山と並んで本作を支えているのが鹿賀。ちょっとした表情だけの演技でも魅せてくれるところは流石だ。

リュークも壁をすり抜けたり空を飛んだり、合成ならではのシーンが見られるが、表情はややオーバー気味なところはある。着ぐるみなどでもそうだが、細かい表情が表現できないところを身体全体の動きで見せる演技があり、そういった流れを受け継いでいるのではないかと感じられる。もっともこのあたりは鑑賞する側の感覚の違いもあるので、わかりやすいと感じるか、動きが大きすぎると感じるか、微妙なところだ。

本作は初めから前後編二部作として企画され、約半年後に後編が公開されている。

監督/金子修介
キャスト/藤原達也、松山ケンイチ、鹿賀丈史、藤村俊二、香椎唯宇、瀬戸朝香、ほか。
2006年/126分/日本

(文:猫目ユウ)

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