写真で見ると、あんたはフェラーリかランボルギーニか……ってな2人乗りスーパーカースタイル。ただし、実寸はヴィッツくらい。つまり小さい。さらに、クルマの土台はFFコンパクトからの流用なので、本物のスポーツカーほど低くなく、全体のプロポーションはコロンとしている。ルノー・ウインドの実物はカッコイイというよりはかわいい。

 ウインドは電動格納ハードトップを持つオープンカーだが、ルーフ機構は独特だ。ルーフパネルはドア後方にある黒いポッチ……すなわちロールバーの根元あたりを軸に180度回転して、最終的に裏返しでトランクリッド内部に収納される。

 電動格納ハードトップは、それを持つクルマにとっては最大の技術の見せどころだ。クローズ時のカッコよさとオープン時の開放感をいかに両立するか……と、複雑怪奇なシステムを競って採用している。その開閉は「ウィィィーン、ギーガヂャ、ウィィィィィーン、ガチャコンッ!」と”一大スペクタクル”を演じるものが多い。

 その点、ウインドのそれはシンプルである。開閉時間は片道で約12秒という速さで、パネル一枚が回るだけなので、あえて擬音化すれば「カシャ、スー、カシャ」ってな感じに軽い。しかし、その構造ゆえにシート背後に高い壁が残り、どうしても2人乗りにならざるをえず、開放感もさほど高くない。

 クルマの基本メカはルノーのトゥインゴ、もっと正確にいうとエンジンやサスペンションはスポーツモデルのトゥインゴRSとの共通部分が多いので、それなりによく走るが「激速!」というほどでもない。

 というわけで、このイデタチ、さらに左ハンドル+MTのみ……というマニアックな設定から、ウインドは「なんかすげぇハイテクがあんのか!?」とか「これは超硬派スーパースポーツカーか!?」なんて思われがちだが、前のめりになりすぎると、ちょっと肩透かし気分になるクルマである。よくも悪くも。ワタシも基本的にはパワー全開の汗臭いクルマ好きだから、こういう安易(?)なクルマは本来タイプではない。しかし、ウインドに乗ると素直に楽しい。理屈ぬきに好きになった。

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