中国人の日本に対する一般的な印象は、神社参拝や経済不況などだ。では本当の日本人の生活とはどういったものなのか、そこから中国人は何を学ぶべきか、日本に住む中国人ブロガー「〓娟(〓はころもへんに「者」)」さんは自身の観点をブログに綴っている。

 まず筆者は「一般市民の収入と購買力」を取り上げた。日本では100円ショップで日常生活に必要なさまざまな物を購入できる。中国でも7元(約85円)あれば同じような物は購入できるが、中国人の平均月収1500元(約1万8000円)では214個、日本では月収30万円として100円の物を3000個購入できる。これを30日で割ると中国は一日7個、日本は一日100個の物が購入可能ということになる。筆者は「中国は収入に対する物価が世界でもっとも高い。収入が今の10倍、物価は半分になってこそ先進国の生活と言える」と分析した。

 さらに住居を見ても、2003年の時点で都市在住の中国人1人当たりの住居面積は18平方メートル、日本人は25平方メートル。国土面積が小さい日本が中国より1.4倍も大きかった。収入格差という点では、2000年の時点で中国のジニ係数(所得の不平等度を測る尺度)は0.414、世界でももっとも不平等な国家の1つと見られている。同時期の日本のジニ係数0.285、世界的にもっとも公平な国家の1つだ。

 教育の分野はどうか。中国人は自分たちが教育を重視していると自負しているが、国の教育経費の欠如は教育制度に欠陥をもたらし、結果として成人男女の非識字率はいまだ15%以上であり、大学進学率も5%しかない。それに対して日本は教育重視の名にふさわしく、義務教育の完備によって識字率は100%、大学進学率も48%に達する。筆者は「中国の初等教育は日本より100年遅れている」と指摘した。

 さらに筆者は「社会的信用と民度という点では比較する気にもならない」と述べる。仕事に対するまじめさ、時間を守ること、礼節、交通法規の順守など日本の水準の高さを称賛した。(つづく 編集担当:畠山栄)