菊原智明著『面接ではウソをつけ』

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「二流大生」「内気・ねくら・コミュ力ゼロ」「サークルとアルバイト以外、なにもしてこなかった」――。そんな学生が、ありのままの自分で勝負しても、ライバルと同じ土俵にすら立つことはできない。

7年間クビ寸前のダメ営業マンだった経験を持つ筆者は、就活弱者たちにひとつの提案をする。面接に臨むときには実在する「できる他人」を頭に浮かべ、それをモデルに「演技」をしてはどうか、というのだ。

キャラは変えられる。自信に根拠など必要ない

――ほとんどの学生は、自己分析をしても落ち込む内容しか出てきません。仕方がなく就活本を見て、お手本通りのことを考えます。

「接客のアルバイトにより、社交性が身についた」
「サークルのリーダーをしていまして・・・」
「人を笑顔にする仕事がしたい」

結局、その他大勢と同じになってしまうのです。…ダメ人間は、いくら自己分析をしてもダメな自分しか出てこないので、アピールポイントなんて見つかるはずがないのです。

…「面接で受かる人はどういう人なのか?」「面接官は何をもって判断しているのか?」など、「面接」というシステムそのものを分析し、相手が求めている人材、思わず評価シートに「○」をつけてしまうような人材になりきることが重要でしょう。

いや、重要どころか、就活弱者にはそれしか手がないと私は思っています。

在籍している大学名や、部活・サークルなどの肩書き、過去の体験、TOEICの点数などは、いまさら変えることはできませんが(変えたらそれは「詐称」になります)、自分の「性格」「キャラクター」「ものの見方・考え方」であれば、今からでも変えることができます。だったら、今すぐ変えてしまえばいいだけの話ではないでしょうか?

…今のあなたは、「自分に自信のない人」かもしれません。なぜ自信がないのかといえば、もともとそういう性格なのかもしれないし、他のすごい人たちみたいに面接でアピールできるポイントがないからそうなのかもしれません。

でも、演技では、そんなことは一切関係ありません。演技なのですから、自信に根拠など必要ないのです――

(菊原智明著『面接ではウソをつけ』星海社新書、85、87、110〜111、119頁)


(会社ウォッチ編集部のひとこと)

「自分の可能性を120%切り開く」などといった自己啓発書を読んでも、瞬間的な全能感を得るだけで長続きはしない。それならば「自分に自信を持っている人」「笑顔が素敵で、まわりの人を楽しくさせる人」「落ち着いていて、安心感を与える人」など、面接に通る人物像を作り上げ、演技をした方がいいというわけだ。

面接官は発言の内容だけでなく、「発言の人の印象」で判断している。新しくインストールした性格が、いつの間にか「素の自分」として定着することだってある。ポイントは、演技に自信を持てるよう、繰り返し練習をすること。就活だけでなく、ビジネスのいろいろな場面で応用が利きそうだ。