2011年11月18日(金)午後5時より、東京・日比谷の帝国ホテルにて、集英社が主催する四つの文学賞の合同贈賞式が開催された。

 第24回柴田錬三郎賞は京極夏彦『西巷説百物語』が受賞。
 講評を担当した浅田次郎氏いわく、「京極さんにアドバイスすべきことはひとつもない。『もうそれ以上は太らないほうがいいですよ』ということぐらいです(笑)」
 紋付き袴姿で受賞者挨拶に登壇した京極さんいわく、「つねづね愛読している偉大な小説家、柴田錬三郎の名前を冠した賞をいただけてたいへんうれしい。お化けたちも草場の陰で喜んでいるだろうと思います」

 第35回すばる文学賞は澤西祐典『フラミンゴの村』、第24回小説すばる新人賞は橋本長道『サラの柔らかな香車』がそれぞれ受賞。偶然にも、受賞者はともに兵庫県出身、20代の男性。

 すばる文学賞の澤西さんは1986年生まれ、"身長188センチの大型新人"(選考委員の高橋源一郎氏談)。京都大学大学院人間・環境学研究科在学中(共生人間学専攻歴史文化社会論講座)。専門は芥川龍之介で、いま修士論文を書いているところだとか。
 受賞作は、20世紀初め、ベルギーの片田舎で起きた奇妙な事件(妻たちが突然フラミンゴになってしまう)をめぐる物語。

 小説すばる新人賞の橋本さんは1984年生まれ。神戸大学経済学部卒。こちらは将棋のプロ棋士を目指し、奨励会(1級)で揉まれて10代を過ごしたという経歴の持ち主だ。受賞作は将棋の天才少女たちをめぐる熱いエンターテインメント。

 第9回開高健ノンフィクション賞は、水谷竹秀『日本を捨てた男たち ──フィリピンでホームレス──』が受賞。受賞者は1975年、三重県生まれ。上智大学卒。フィリピンのマカティ在住。2004年からフィリピンの邦字紙、日刊マニラ新聞の記者をしている。

(大森望)







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