ニコニコ動画アーティスト・ぽこたに単独インタビュー! 「たまたま自分を表現する手段が歌だった」

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11月16日から始まるニコニコミュージカル第7弾『源氏物語』の主演・ぽこたさんへのインタビューを行いました。ぽこたさんは一体何者なのか、『源氏物語』について、ぽこたさんの伝えたい物とは……。

イケメンですね
-まずはぽこたさんについて質問させて下さい。ぽこたさんって一体何者なんですか。

ニコニコ動画の1ユーザーです。

-チラシにニコ動アーティストとありますが、どのようなことをニコニコ動画でやってらっしゃるんですか。

僕は基本的に歌を投稿してる人間ですが、面白いと思う事をその都度やっています。枠にはあんまり囚われていないつもりなんですけどね。

-ニコニコ動画では歌を歌われて、今回の舞台では役者をやられてますよね。役者なのか、歌手なのか。表現者。一つのジャンルにこだわらない表現者なのか。

たまたま自分を表現する手段が歌だっただけで……、元々好きだったというのはあるんですけど、まあなんでしょう。家庭環境が色々あって(笑)。小さい頃から両親が離婚するのしないので色々とありまして、自分は一人っ子だったのでどうやったら両親が仲良くしていてくれるか、笑ってくれるか、という事ばかり考えていたんです。まあそういう中での、なんでしょうね……自己表現の一つですよね。みんなが笑っていてくれるために何をすべきかっていうのが、たまたまニコニコ動画で「歌ってみた」から入り、また別のこともやらせて頂いてるというだけのことで。

-ニコニコ生放送などで放送して笑いをとったり、歌で色んな人に楽しんでほしいと。

そうですね。ですので歌に限らず、歌以外の動画もあげています。生放送でも、元々格好いい人はいっぱいいるので、格好つけたりするのは、僕じゃなくていいかなと思っています。僕は笑いを提供したり、自分が何か色んな事に頑張って挑戦している姿を見て、自分の事を応援してくれている人たちが何かそこで感じて何かちょっとそこで頑張ろうかなと思ってくれれば。

-じゃあ今後はやりたくなったら絵を描いてみたり、ギターを弾いたりとか色んな事をやっていくような?

そうですね。基本はやっぱり元々自分が好きだった歌をやりながら、という感じですけれども。ただやっぱり自分が歌を歌い続けられるのはニコニコ動画のおかげであり、応援してくれるユーザーがいるからなんです。それで、そういう人達に何を返せるかって考えた時に、自分が新しい事に挑戦する事で皆も「新しい事をやってみよう」とか、自分がライブをやることで「外に出たい」とライブを観に来たり、自分達に「会いにきたい」と思ってくれる様な状態をずっと作りたいと思っていたので、そのためのことならば挑戦していきたいと思ってます。

-色んな人の心を動かして良い方向にいきたいと。

そうですね。

衣装姿のぽこたさん
-では今回の舞台について。原作の源氏物語って結構難しいですが、今回の舞台の印象の差はありますか。

大分わかりやすく解釈されているというか。そのまま源氏物語を舞台でやったらすごく堅苦しくなって、それを2時間とか観させられたらすごく疲れると思うんです。そこがすごくわかりやすくなってて、笑える所と真剣な所があります。ちゃんと笑える所があるから真剣な所が立つというような、そんなメリハリがあってすごく良いんじゃないかと。

-このストーリーを見ると「同人誌」とか「合コン」って言葉が出てきますがどんなストーリーなんでしょうか。

まず、世界が二つあって、湯澤さんが演じる紫式部が本を書いてる実世界と、その本の中で書かれているキャラクターである光源氏のいる世界があるんです。その2つの世界が、紫式部を軸にして、行ったり来たりしながらなんとなくストーリーが進んでいくと。

-もともと源氏物語の原作ファンは多いと思いますが、そういう人達には受けると思いますか。

ようするに、三国志を横山光輝先生が漫画にしましたみたいなそういうイメージだと思うんですよね。その中で、原作に忠実じゃなく、現代ならではのギャグだったり面白さだったりを入れているので、どうなんでしょうね。本当に原作のファンの方に受けるのかはわからないですけど、純粋に源氏物語を知っているかどうかは関係なく、観て面白い作品になっていると思います。ちゃんとこの人物とこの人物はどういう立ち位置でとか、それぞれのその当時の社会的地位での所作とか言葉遣いとか、そういうところもわかりやすく噛み砕いて理解しやすく作られているので…。

-じゃあ歴史的とか古典が苦手な人も絶対に楽しめる?

ああ、それはそうだと思います。

-じゃあ稽古について。ぽこたさんはニコニコミュージカル第2弾『ニコニコ東方見聞録』に出演されていましたが、違いはありましたか?

僕の役についてだけ言えば、ですけど、東方見聞録は現代の劇だったんですけど、今回は完全に昔の話で、言葉遣いが全然違うので、普段使わない言葉を台詞で覚えるのも大変なんです。しかも、それを覚えたところで話しながら噛むんですよね。あとはテニミュのキャストさんが多いので、アウェイ感が……(笑)。

-テニミュキャストの方とは、一緒に稽古をやっていくと印象って変わりましたか。

テニミュうんぬんではなく、前回はほとんどみんな舞台初心者だったのですが、今回はみなさん歴戦のプロなので僕はまあドン引きですよね(笑)。僕は元々の舞台の稽古の流れもルールもわからないし、さらに、頭で考えてからじゃないと動けないタイプなので、とても苦労しました。小さい頃から野球をやってたんですけど、まず父親に本を与えられて、バットがこう出てこうなるからこうなんだよってまず頭で理解した上で体に覚えさせないと出来なかったです。ですから、何もない状態で台本を覚えるのがきつかったです。他の人よりペースが遅くなってしまうんですよね。みなさんは、何も考えずに台本読むだけでそこで感情移入したりここでこう動いて……ということが出来るんですが、それが自分は出来なくて最初のころは本当につらかったですね。あ、みんなの話ですよね……なんだろ……皆きさくで良い方ですよ(笑)。

-理屈で考えないと、っていう部分は消化出来てるんですか。

もうほとんど消化出来てきましたけど、湯澤さんは勿論ですが、新谷さんや高木さんが「ここはこうした方が良いんじゃない」と教えて下さって、そこから色々気づけた事も多かったんです。あ、ここは是非書いてください(笑)。

-分かりました(笑)。東方見聞録とは、稽古時間など違う部分が多いんですね。

違いますね。日々不安感に苛まれながら生きている(笑)。

-結構お疲れですか。

疲れているというよりは、前向きに焦ってるというか。台本がなくていつ出来あがるんだっていうマイナスな感じではなく、台本が出来ている中でどこまで完成度をあげられるかという所でみんな四苦八苦しているというか。

-結構他のお仕事(ライブとか)もお忙しいと思いますが、大丈夫ですか。

忙しいですがギリギリ大丈夫です(笑)。

-共演者の皆さんとはどうですか。

仲良くやってますよ! すごく。

-色んな人を手籠めにする役じゃないですか。男性キャストも女性キャストも。その上で意識してしまうというか。

やっぱりね、ありますね。例えば自分が歌ってる最中に回想シーンなどで紫の上役の富田さんの声が入ってきたりすると、「あ、落ち着くな」と思ったりとか。入り込んじゃってるというのもあるんでしょうけれども、あと奥さん役の寺田さん。怖くてなかなか奥さんの所には会いにいかない光源氏なんですけど、プライベートでもなんかからかったりした後にキッって睨まれたりした時に、なんか「すいません」って恐縮したりとかします(笑)。舞台で毎日皆一緒にいるので、皆それぞれなんとなくは意識するんでしょうけども。

稽古中はメリハリがハッキリしていました
-もし源氏物語の世界にいるとしたら自分はなんだと思いますか。

僕が?

-はい。やっぱり光源氏だなとか。

僕は紫式部ですかね。妄想激しいですから(笑)。

-ここ書けるのかな(笑)。

(笑)まじめに言いますと、なにかを一人でやって一人で楽しめるタイプです。ニコニコ動画のユーザーって紫式部タイプの人が多いんじゃないんでしょうか。家で勝手に自分の妄想の中を具現化してインターネット上に投下すると。結局紫式部も、自分の妄想をどんどん書いてる訳で。だからぼくは紫式部じゃないかと思います。

-たぶんぽこたさんのファンが一番気になっているのが、この作品源氏物語ということで「ベットシーン」があるかどうかということなんですが。

うーん、あるといえばあるんですけど、ただ着物を何枚も着てますからね(笑)。舞台上でどこまでするかっていうのもあるし、シーンとしてのベットシーンはありますけど綺麗に見せるためのシーンであって。現代とは違うので、何枚も着てる衣を何枚まで脱がすかっていうせめぎあいだったりとか、そういうのはありますけども(笑)。

-具体的なシーンはないと。

綺麗な妄想で終わる感じなんですよね。「あ、このあとこうなったんだろうな」っていう想像力を、観ている皆さんに持ってもらえるような脚本と演出になっていると思います。

-なるほど。話は変わりますが、ニコニコミュージカルはニコニコ生放送をしますよね。その楽しさってなんですか。

映画とかもそうなんですけど、映画を映画館で見ると喋れないじゃないですか。そういう楽しみ方も一つだと思うんですけど、家でDVDで友達としゃべりながら観る楽しみ方もあると思うんです。「知ってるぜ、僕」とか「あ、ここミスったんじゃないの」とか。そういうツッコミをたくさんの人と入れながら見られるっていうのがすごく魅力的だと思うんですよ。勿論感動的なシーンでは皆黙るんでしょうけど、笑いの部分を皆で共有出来るっていうのは、2時間の楽しみ方の新しい形だと思います。家で生のミュージカルを観れるっていうのも、一番の魅力だと思います。

-簡単に観られるって事ですね。

生放送なので、舞台で僕が躓いたりとか、何があるかわからないので、そうした時に「あれ今なんかw」とか言ってもらえたり、僕をネタにしていじって楽しんでほしいですね。そういうのはやっぱりネットじゃないと出来ないと思うんで。一生懸命やってて舞台でミスったからって舞台に実際観に来てる方は何も思わないかと思いますけど、それをいじるっていう新しい形の楽しみ方っていうのは、僕はありだと思いますし。プレミアム会員だと500円ですよ。

-このタイミングでプレミアム会員になれば1000円で観られますね。
ぽこたさんは色んなライブをやられてると思うんですが、ライブと演劇の一番の差ってなんですか。

表現方法です。ライブの場合、僕が伝えるのって「熱」とか「自分」だったりするんです。「俺もこんだけ頑張っているんだから、皆も頑張ろうぜ」っていうものを、歌で表現している感じです。なので、僕がライブのステージで伝えるものは、僕の価値観で良いんですよ。だけど舞台で伝えるものは、皆で創った芸術なんですよ。だから熱さとか自分のテンションを押し殺さなきゃいけない部分が沢山ありますし。作られたものを最大限表現する、というか、観てもらうのは自分個人じゃないんですよね。そこが一番違うんじゃないかなと思います。

-ライブが自分を魅せるけど、舞台は作品を魅せると。

そうですね、その違い。ライブで見せられる自分は個人になっちゃいますけど、舞台の場合はこれだけの人数が集まって、たくさんのスタッフの方がいて、もっとでかいもの、という印象です。そこで与えられる感動は、ライブとはやっぱり異質のものだと思うんですよ。大人がたくさん集まって、一か月も時間使って稽古しているわけですから。そこで、普段の僕の頑張り方とは違った、皆と協力して頑張ってる姿とかを見て何か感じてもらえればと思います。

-では、この作品の見どころを教えて下さい。

オンとオフの切り替えですね。しっかり古典的に魅せるところとボケ倒すところのギャップがすごくて、たぶん見てる方も自分たちの中で勝手にスイッチをON/OFFしなきゃついてこれないと思うので。落差が激しく、シリアスなところから突然パーンと変わったりするので、源氏物語だから堅いもの、ということはまったくなくて、実際はすごいテンポでボケと突っ込みの応酬があったりする感じなので是非そういう所を楽しんで頂ければと思います。

衣装セッティング中
-最後に、この記事を読んでいる方にメッセージを下さい。

とりあえず1回目の公演を、ネットチケットで観てみて下さい。ミュージカルを御覧になられたことが無い人にとって、リアルチケット6800円って敷居が高いかもしれませんので、11ステージもあるので最初の一公演を500円払ってみて頂いて。

-面白ければ見に来てほしい?

はい。絶対に面白いと思ってもらえる自信があるんですけど、その面白さって、事前に伝えることってとても難しくて、どうがんばっても10%ぐらいしか伝えられないんですよね。そこをネットチケットならば500円で観れるっていうのは画期的だと思うので、まずはそちらで面白さを知っていただき、是非ともリアルの現場へ見に来て頂きたいです。

-どうもありがとうございました!

ぽこたさsん
ニコニコミュージカル第7弾『源氏物語』は、11月16日から23日まで全労済ホール『スペース・ゼロ』にて公演が行われます。チケットはリアルチケットが6800円(税込み)、『ニコニコ動画』のコンテンツ『ニコニコ生放送』で見ることのできるネットチケットがプレミアム会員が500pt、一般会員が1500pt(ニコニコポイント1pt=1円)となっています。

また、『源氏物語』の公演を記念して、ニコニコミュージカル第2弾『ニコニコ東方見聞録』の全編放送が今夜23:30より行われます。今まで舞台やミュージカルを観たことない方も、『ニコニコ動画』を知らない方も、『ニコニコ東方見聞録』を観て、“ニコミュ”の楽しさを感じてみては如何だろうか。

ニコミュ『源氏物語』公演直前記念 『ニコニコ東方見聞録』全編放送 :http://live.nicovideo.jp/gate/lv70869482