こんばんは。コンサルの選考も佳境に入ってきておりますが、いかがお過ごしでしょうか。今回は外資系戦略コンサルティングファームであるモニターグループ現役社員の大塚晃嗣氏から、外資系企業で活躍できる英語力を身につける方法についてをお伺いいたしました。皆様も外資系企業や総合商社に入ったら、否が応でも英語で仕事をしていかなければなりません。どういった心構えが必要なのか、一度目を通してみてください。



私は入社するまでは海外での長期滞在などの経験は無かったのですが、入社後2年半の間に複数の海外のプロジェクトに参画し、長期間多国籍なチームメンバーと共に滞在し仕事をする機会に恵まれました。これらの海外プロジェクトの経験を通して学んだ、コンサルティングファームを始めとした外資系企業において必要とされる英語力とそれを身につける方法について、以下の3つのポイントに分けて話をお話したいと思います。

1.発言内容を全て準備しておき、ミーティングでは一番最初に喋るようにする



これまでの海外経験を通して、日本人と英語がノンネイティブの外国人との間での英語を使う際の心構えの一番の違いは積極性だと思います。英語が母国語で無い外国人の中には、多少訛りがあっても自信満々に非常に早口でしゃべる人が多くいます。私はこういった積極性を日本人も少しは見習っても良いと考えています。

海外で働いている間は、特にミーティングやディスカッションで話す際に積極性が重要になります。初めは、海外コンサルタントの議論のスピードに圧倒されてなかなか発言の機会を見つけるだけでも大変です。また、多くの日本人の人が英語を話せないと感じているようですが、実際には英語を話せるのに、「訛っているかも」とか「上手く話せないかも」と躊躇している人が多いのではないかと思います。先ほども述べましたが、英語がさほど上手く喋れないノンネイティブの外国人は積極的に発言をしていますので、気後れせず話すことが大切です。一度話し始めると意外とスムーズに話せるものだったりしますので。

とは言うものの、いきなり話し始めろといわれても困ってしまうのが実情です。ここで、私が海外のプロジェクトで実際に試みた方法をお話したいと思います。コンサルティングプロジェクトでミーティングやディスカッションを行う場合あらかじめ議題が明確に設定されています。ですので、議題が分かった時点で、次のディスカッションでこれだけは話すと言う事を1つ考えておきます。そして考えるだけでなく、紙にちゃんと落としておきます。

あらかじめ話す内容を考えておくことで、その内容を英語でどのように言うか考える時間をとることができます。そして、その考えておいた内容をディスカッションが始まるタイミングで1番に話すと話やすいと思います。ポイントは思い切って冒頭から話すことです。途中でタイミングをうかがっていると議論の流れが自分の言いたいことと違う方向に進んで、タイミングを逃してしまい、結局発言できないなんて事になりがちです。

発言する内容を1つから始めて、上手くいけば2つ・3つと増やしていけばどんどん発言できるようになると思います。このように回数を重ねていくうちに慣れていき、準備をしなくても話せるようになると思います。

2.コミュニケーションはシンプルに、聞き取れない場合は遠慮なく言う



「コミュニケーション力」とは、「自分の言いたいポイントに絞って、それを分かり易く伝える力」のことです。まずは英語で話し始める前に、自分の言いたいポイントを明確にしましょう。そして、なるべく短い文で喋るように心がけましょう。接続詞や関係代名詞は1文あたりなるべく1つ以上は使わないように心がけるとよいかと思います。例えば関係代名詞説の中に再び関係代名詞説が出てきたりすると読んでいても分かりにくいので、会話だと間違いなく分かってもらえません。以上のポイントをおさえることで、こちらが英語で考える負担も減りますし、相手にも良く理解してもらえます。

また、コミュニケーションという意味では、相手が言っていることが聞き取れない場合は、遠慮なく「分からない」と言う事が大切です。東南アジアで一緒に働いていたインド人の上司から「僕は早口だしネイティブでもないので、私の英語が分かりにくければ遠慮なく止めてね。」と言われました。わからないと思った時は”I can’t catch you. Could you speak more slowly?”などとゆっくり話して欲しいとリクエストしましょう。

でも間違えても、”I can’t understand you.”とは言わないでください。言っていることのわけが訳が分からないという意味になってしまいますので、ムッとされると思います。(私は、一度ムッとさせてしまったので皆さんはご注意ください。。。)丁寧に言えば相手も、私たち日本人にとって英語が母国語でないことは十分承知しているので分かりやすいように言い直したり、ゆっくり話したりしてくれます。

3.資料は目次で大枠を把握して、図表から探したい情報を見つける



以上で述べた、マインドセットやソフトスキルを向上させることで、プロジェクトで使えるような英語力を得られると思いますが、やはりそれだけではネイティブには太刀打ちできません。最終的には語彙力や英文の読解力などを鍛えないといけません。これら語彙力と読解力のスキルの向上に関してここでは述べたいと思います。

まず語彙に関してですが、ビジネスや経済、統計の分野で使う分野の語彙はかなり特殊な内容の物が多いので、それらの語彙に慣れなくてはいけません。これらの語彙を身につけるには実際に読んだり聞いたりするしかありません。そこでオススメなのが、EconomistやHarvard Business Reviewなどの経済/ビジネス関連の雑誌を毎日読むことです。私は、Economistを定期購読していました。これらを毎日読み、少し面倒ですが分らない単語は辞書を引くことで、確実に語彙が増えていきます。辞書を引かないとあまり意味がないので必ず辞書で調べて下さいね。

次に読解に関しては、上述したように毎日雑誌を読んで語彙力を鍛えていればある程度のスピードで読めるようになると思いますが、プロジェクトでは国や地方政府の統計資料や国際機関のレポート、アナリストレポートなど多様な種類のレポートを数十冊も読む場合があります。さすがにこれらを一つ一つまじめに読んでいては、とても時間が足りません。

私がやった方法としては、まず題名と目次を熟読し、資料に書いてある内容の大枠を把握しておきます。例えば”National Statistical Handbook”とタイトルにあれば国レベルの人口動態やGDPなどが記載されているなとか、”Provincial Competitive Index Report”とタイトルにあれば地方行政レベルの経済競争力の比較がしてあるのだなといった具合です。

次に、仮説に基づいてリサーチを始める段階になって、各資料内の章や図表の見出しを中心に読んでいって目的の情報を探します。簡単な例ですが、国
の産業ごとの就労人員数の推移を調べたいと思えば、”National Statistical Handbook”のEmploymentと見出しが出ているセクションに行けば資料を全て読まなくても目的のデータが見つかるはずです。また、見出しを探す際は、pdfやexcel、wordなどの検索機能をフル活用して下さい。実際に読むのに比べ時間をかなり短縮できます。

おわりに



以上、私の経験からコンサルタントとして必要な英語力を身につけるためのポイントを述べましたが、実際の海外プロジェクトでこれらを実践することでより早く実力を向上させられると思います。

これは留学や海外研修でも同様のことがいえます。同じ1年間の留学であっても、英語がちっとも身につかない人もいれば、帰国子女を超えるレベルの英語力を身につける方もいます。皆様には後者になるべく、常に前のめりで英語でのコミュニケーションをするよう心がけるようにして下さい。

モニターグループ コンサルタント 大塚晃嗣
京都大学大学院 工学研究科 電子工学専攻修了後、2009年に入社。消費財や金融、政府など様々な業界で、マーケティング戦略やデュー・デリジェンス、産業クラスター戦略の立案などに携わる。


現役戦略コンサルタントに学ぶ化粧品マーケティング戦略:グループワークセミナーのご案内
モニターグループの詳細について


■関連記事
海外経験なしでも英語が話せるようになる3つのステップ
ケース面接で見られるポイント|現役戦略コンサルタントが語る(2)
現役戦略コンサルタントに学ぶ化粧品マーケティング戦略:グループワークセミナーのご案内