不況なのに絶好調の企業の秘密

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 不況、不況と言われるが、全ての企業の業績が悪いわけではない。絶好調の企業も中にはある。では、どうしてそうした企業は業績がいいのだろうか?
 『感動する会社は、なぜ、すべてがうまく回っているのか?』(藤井正隆/著、マガジンハウス/刊)では、絶好調の企業15社を例に挙げ、何故この時代に好調を維持できるのか、その秘密に迫っている。

 例えば、シウマイ弁当でおなじみの「崎陽軒」。創業は1908(明治41)年。「横浜といえばシウマイ」というイメージを根付かせた老舗だ。
 崎陽軒の経営理念の1つには「崎陽軒はナショナルブランドをめざしません。真に優れた『ローカルブランド』をめざします。」というものがある。地域特性を色濃くすることで、さらなる差別化を図るのだ。販売地域を広げるのではなく、しっかりと横浜に根を張って、喜ばれる商品を増やしていく方法だ。崎陽軒ではローカルブランドを目指すに当たり、地域貢献にも積極的に取り組んでいる。1955年(昭和30年)にオープンした「シウマイショップ1号館」は、「横浜東口周辺を復興させたい」という願いから建設されたものだ。
 他にも、地元の中学校での食に関する講習会や、小学校での美味しいシウマイのつくり方を体験して学ぶ出前授業を実施し、高校生をインターンシップとして受け入れ、社会学習の場としても提供している。また地域の人たちを対象とした工場見学もある。文化性の高い企業を目指していくという理念が崎陽軒の経営に反映され、今日の「横浜といえばシウマイ」というイメージを生んだといえる。

 本書では、崎陽軒の他にも、オーガニックコットンを使用し、国産にこだわる繊維メーカーの久米繊維工業、「従業員満足度」を第一に掲げ、それを「顧客満足度」につなげる美容室バグジー、地域密着型の顧客サービスで勝負する街の電気屋さん、でんかのヤマグチなどそれぞれの企業の特色を紹介している。
 紹介されている企業は、大企業ではなく、中小企業ばかり。大企業が目立ち、現在の日本のグローバル化の流れの中で地域密着にこだわる、従業員の教育や満足度にこだわるなど、ブレない理念を持ち、それを長年地道に実践できていることが、どんな状況にも対応しうる企業なのではないだろうか。
(新刊JP編集部)


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