Vol.4 移民の島ハワイのソウルフード・ヒストリー

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ハワイ と言えば、バラエティー豊かな多国籍な料理が楽しめるリゾートとしても知られている。世界でも類稀なる食文化が生み出されたのも、ハワイのソウルフードの歴史が影響しているのだ。1500年前にポリネシア人がハワイに入植し、1778年にキャプテン・ジェームス・クックが渡来以後、ハワイは1800年代後半から約120年続いたハワイ王国がなくなり、アメリカの植民地として西洋文明を取り入れながら発展する道を辿ることになる。

特徴的なのが移民の存在だ。ハワイへの移民は、欧米人はもとよりフィリピン、韓国、中国、そして1860年代と1880年代からは10年にわたり約18万人の日本人が官約移民としてハワイへ移り住んでいる。

ハワイには、過半数を超える特定の人種や民族が存在せず、そした歴史的背景の下に血縁のみならず食文化も混ざり合わさってハワイ固有のソウルフードを生み出すことになった。今でもオアフ島では、移民文化の名残やソウルフード・ヒストリーが垣間見えるような、面白い食体験ができるのだ。

まず面白いのは、地元のスーパーマーケットだ。ここでは、異文化が融合したハワイならではの食文化やライフスタイルを実物大で見ることができるだろう。オアフ島には、米本土に拠点を持つセーフウェイ、ヘルスフード専門のホールフーズ、ハワイのチェーンマーケットのタイムス、フードランド、スターマーケット、そして日本からはドンキホーテ、白木屋など大型スーパーマーケットのチェーン店が各地に点在している。面白いのが、"メイド・イン・ハワイ"なのにもかかわらず、日本、韓国、中国、アジアなどワールドワイドな食材や調味料が揃っているところ。

例えば、移住してきた日系人たちが自ら作ったお醤油などは、まさしくメイド・イン・ハワイのお醤油ということになる。その他にも納豆、豆腐、漬物、素麺も揃っていたりするからハワイの中に日本の面影を見いだしているようで不思議な感覚に陥るに違いない。こんな感じで、アジアのエスニックフードからヨーロッパのチーズに至るまで、各国の日常的な食材がオールマイティーに手に入るのがハワイのスーパー。ぜひ観光ルートに加えて、立ち寄ってみると、ちょっと面白いハワイの手土産になりそうなものが見つかるかも。

また食のメルティング・スポットハワイでは、スーパーマーケットと同様に移民たちが営む各国グルメが点在し、そのジャンルを数え上げたら切りがないほどだ。和食、中華、韓国料理、ベトナム料理、タイ料理など様々な国のグルメが、どこか懐かしい匂いを漂わせながらも本格的な味わいで楽しめる。またそれぞれのレストランでの食事も様式にとらわれず、国境を超えた自由な空気が漂っている。例えば高級ステーキレストランであっても、醤油を頼めば必ず出てくるのがハワイならでは。どこか日本人観光客がハワイに来るとほっとするのは、そんなところに理由があるのかもしれない。異国で出合う故郷の味。それもまた、一興ではないだろうか。

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