大塚:前編では、桑野さんのチャンスへの飛びつき方と、失敗からの学び方についてお話を伺いましたが、桑野さんの周りの30代を見ていて、お前たちチャンスにもっと食いつけよ、と感じるときってありますか?


くわの・かつき/ルビー・グループ代表取締役。米国コーネル大学 経営大学院卒(MBA)。大手広告代理店に勤務。1996年よりインターネット業界。AOLジャパンで執行役員。マッチ・ドットコム ジャパン社長。会員数100万人を達成し業界ナンバーワンに。高級ブランドのインターネット販売のギルト・グループ社長。会員数50万人、年間数十億円の売り上げに育てる。2011年1月に高級ブランドをEコマースで支援するルビーグループを創業。

桑野:結構、みなさん守りに入ってしまっている感じがします。失敗したらどうしようとか、そういうことばっかり考えている人が多い。でも、いまになって思うのは、大塚さんも『30代を後悔しない50のリスト』に書いていらっしゃいますけれど、30代って失敗してもいいし、むしろ失敗したほうがいいんです。リクルートでは「失敗しない罪」という格言があるそうですが、30代で失敗を恐れちゃダメだなと思いましたね。

大塚:なるほどね。とりあえず飛びついて社長にはなったけれど、その後、会社の実態が予想とは大きく違っていたり、リストラをされたりといったご苦労については、前編でお話ししていただきましたが、一番の失敗というのは何でしょうか?

桑野:リッスンジャパンで、「日本の音楽業界を変える」くらいに思っていたにもかかわらず、たった1年で社長をクビになったことですね。

大塚:それはこたえますね。でも、これまでのお話だと、それはビジネスモデルが悪かったということですよね。それでは手の付けようがない。ちょっといじったくらいじゃダメで、構造的に厳しいと。

桑野:そういうことですね。どんな優秀な人がやってもたぶん、あの会社はダメだったろうなとは思っています。

大塚:でも、その失敗があったからこそ、いまにつながっているんですよね。『30代を後悔しない50のリスト』の「失敗から真剣に学ぶべきだった」という後悔は、本当に多くの人が感じている後悔ですが、桑野さんは、失敗で腐らずにそこから次に活かせる教訓を真剣に学んだということですね。

桑野:そうですね。大塚さんが本でおっしゃっていたように、30代って、たとえ失敗してもいくらでもリカバリーが利きます。だから失敗しない人生の方が逆によくないですよね。失敗は、30代では、恐れちゃダメだと。

大塚:失敗のススメですね(笑)。私の周りを見ていても、30代、あるいは早い人だと20代後半でチャレンジして火傷した人も多かったですけれど、多くはなんとかなっているんですよね。また戻ってきたの? みたいな人が結構いますよ(笑)。勇気を出して勝負した人は、それなりになっているんです。

桑野:それに、失敗を経験したり挑戦を繰り返している人は、人間としての魅力が出ますよね。

大塚:チャーミングですよね。また、その失敗談がおもしろいんですよ。失敗談を、おもしろおかしく語れるから、話のおもしろい人として人間的な魅力もどんどん増していくものです。


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