「DESIGNTIDE TOKYO 2011」は、10月29日〜11月3日の6日間、東京ミッドタウン・ホールのメイン会場を中心に、都会各所で開催された。例年、若手デザイナーらにより、家具インテリアを含む幅広いジャンルのプロトタイプやクリエーションが発表され、業界のプロたちの注目を集めているが、今回も東京在住のフランス人建築家・デザイナーのエマニュエル・ムホーさんが出展、新作のコンセプトモデル「toge(トゲ)」を発表して大きな話題となった。毎秋新作を発表し続けるムホーさんの出展は、今年で連続4回目。「toge」は、昨年話題を呼んだ「eda(エダ)」に続く、繊細且つコンセプチュアルな作品である。鋭く尖った突起は、他者を寄せ付けまいとする攻撃性の表れであり、自らの弱さの表れでもある。攻撃性と脆弱さという相反する感覚を表現しており、美しいグラデーションで表現された展示は、栗の毬や雲丹、あるいは輝く雪の結晶のようにも見えた。(写真1)

また、写真2は、タイドマーケットの出展者。東日本大震災の大津波によって、畑が塩害を蒙り、撒くことが出来なくなってしまった菜種の種を東北の農家から引き取り、三角フラッグのパッケージにして販売して、全国の土壌で育ててもらおうというプロジェクト。商品名はそのものズバリの「seed-01」。インターネットに「seed map」を開設しており、菜種を植えた人が、地図上に旗を立て、マッピングすることが出来る。

Geo Forming(写真3)は、日産デザインセンターを経て、Smile Park Design Projectを展開しているSugiX氏と、慶応義塾大学准教授の田中浩也氏とのコラボ作品。1:1:√2の二等辺三角形を一つの細胞と見立て、その形状のみでプロダクト(生命)を組み立てている。シンプルかつ合理的な造形の繰り返しという生き残るための自然界の法則を模倣し、モノづくりに生かす試み。写真3の柱のようなものは、基本形を10332回折ることで構成されている。
朝本暢史氏の「朝来屋(あさらや)」は、金沢市で代々伝わって来た実家の屋号をブランドとして復活させたもの。ランプ「あわじ結び」はシェードに水引を使った繊細なデザインが特徴。ユニークなフォルムの「REN-STOOL」は、カラフルな座面を交換出来る。
写真5は、DMY Berlin GmbH & Co KGの「BringCrete」という光を反射するコンクリートである。表面にはガラスビーズが緻密に埋め込まれている。さまざまな形状に成型することが出来る。