「最近、また“うつ病”になる社員は増えているんでしょうか?」

「わが社では“うつ病”で会社に来られなくなる社員が増えてきたので、メンタルヘルス対策を強化しようという方針が出ているんですよ。他社がどんな取り組みをしているのか色々教えて下さい」

 数年前から“うつ病”を患う社員の増加は顕著になっていましたが、どういうわけか“ゆとり世代”の入社を境に、一層多くなったのがこうした相談内容です。

 ただし、労務行政研究所が調査した『企業におけるメンタルヘルスの実態と対策』(2010年)によると、特に“ゆとり世代”に限った話ではないことがわかります。

 この調査は、主に上場企業を対象としており、回答のあった252社の分析結果をまとめたものですが、「メンタルヘルス不調者が増加している」と答えた企業44.4%のうち、「特に増加が目立つ年代層は?」との問いには、20代:47.3%、30代:48.2%、40代:21.8%、年代に関係なく増加23.6%という結果になりました。つまり、ゆとり世代だけでなく、20〜30代の若い層を中心に増えているのが実態のようです。

 こういった問題意識の高まりから、対応策を実施している企業は、86.5%にのぼっています。

 対応策の内容と実施率をみると、「心の健康対策を目的とするカウンセリング制度」:70.2%、「電話やEメールによる相談窓口設置」:67.0%、「管理職に対するメンタルヘルス教育」:59.6%、「一般職に対するメンタルヘルス教育」:44.5%といったものが上位に挙がっています。

 特に前回(2008年)調査との比較において、「一般職に対するメンタルヘルス教育」を実施している企業が伸びている(29.3%→44.5%)ことからも、いわゆる予防的観点の対策を施さなければ抜本的な解決には至らないという現状をうかがい知ることができます。

 メンタルヘルス対応の相談を受けながら、以前、興味があって参加した辻秀一先生のセミナーを思い出しました。辻先生から教わった“フロー”と言う概念は、企業のメンタルヘルス対策にも大いに活用できるものだと思ったからです。


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