大ブームだ、いや捏造だ、と外野の騒ぎばかりが目立つK−POP。だが、東方神起やBIGBANGに熱狂的女性ファンがいるのは確かだし、KARAや少女時代が男性だけでなく若い女のコに人気があるのも、決して捏造ではないだろう。

 ただ、誰もが疑問に思っているのが、「そこまで大人気か?」という点。ヨン様ブームの頃から10年近く“韓流”に携わるイベント制作会社の社員が、こう証言する。

「向こうではKARAもそこまで人気ないから。なんでも数字を盛るから厄介なんだよね。T−ARAの日本デビューの契約金が3億5000万円って韓国で報じられたけど、僕が確かな筋から聞いた情報では2億5000万円ですから。あと、1500名の招待枠に10万通の応募があったというショーケースも、実際は2万5000通だったって話」

 このように数字を“盛って”箔(はく)付けするのは、芸能界に限らずよくある話。最近、BIGBANGが日本での所属レコード会社をユニバーサルからエイベックスに移したが、それも東方神起のようなド派手なプロモーションが期待できるからという理由らしい。

「そうやって盛り上げれば盛り上げるほど韓国側も勘違いしちゃうんですよ。デビューしたての新人でも、『ウチは表紙じゃなきゃ出ません』とか。 RAINBOWなんて9月デビューなのに、『テレビは地上波しか出ない』って豪語してたらしいから。このままだと来年は地上波以外でK−POPは観られなくなりますよ」(K−POP専門誌編集者)

 強く出る韓国側と、その要求を受け入れてしまう日本側。今はまだ、双方儲かっているのでこの関係は保たれているが、はたしていつまでこの状態が続くのか。この専門誌編集者は「もうピークは去ってると思いますよ」と冷めた顔で言う。

「イベントも似たものばかりで飽きられてる感じがあるし、出版に関しても淘汰(とうた)が始まると思います。専門誌は一冊1000円前後のものが多いんですけど、ブームを支えているのは10代から20代の女のコたちがほとんど。毎月何冊も買えないでしょ?」

 専門誌だけでなく、CDも特典の違う初回限定盤を3形態で出すのが当然。チケット代が1万円を超えるイベントも珍しくなく、韓国まで追っかけるファンだと飛行機代もかかる。いつまでもファンのお財布がもつとは、とても思えない。

 業界もそのあたりのサイクルは想定内のようで、K−POPの某男性グループを担当するメジャーレコード会社の社員は、こう語る。

「ブームが来てから日本デビューしたグループは、みんな2年か3年の契約だと思うんです。契約が終わる頃には売り上げも下降線になってて、更新せずに撤退っていうのが関の山ですかね。落ち目が見えた瞬間に、みんな一斉に手を引くと思います。振り回されることしかないし、金にならないならまず仕事したくないですから……長くて向こう2、3年ってトコですかね」

 あと2〜3年は、長いのか短いのか。まだまだK−POPブーム(論争)は続きそうだ。

【関連記事】
辛ラーメンがなくて激昂。日本の音楽業界はK-POPの奴隷になっている
高岡蒼甫に「韓国のTV局か」「洗脳気持ち悪い」と言われたフジテレビ社員の言い分
国策ごり押しは本当なの? 韓流エンタメが強すぎる理由とは
1万人集結?お台場騒然の“韓流ゴリ押し”抗議デモがフジテレビに与えたダメージ
KARA契約解除騒動でわかった、韓国芸能界「奴隷契約」の実態