元109ショップ店員が見た“アフリカの貧困”

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 元渋谷109ショップ店員がバックッパッカーとして世界放浪の旅へ出た。髪のエクステ、ネイル、日サロ、ダイエット…。見た目にばかり気合を入れていた渋谷系ギャルが、世界で見て、感じたこととは?

 109の元ショップ店員の栗山さやかさんが、旅の中の一つの大きな目標にしていた国がエチオピアだ。そして、この国の医療施設でHIVや末期がん、貧困で苦しむ女性たちと出会うこととなる。本書『なんにもないけどやってみた』(岩波書店/刊)は、アフリカでの生活や旅で出会った人たちのこと、感じたことをブログ「プラ子旅する。」に書き綴ったものを本にまとめたものだ。

 栗山さんが最初にボランティアしたのが、エチオピアのアディス(首都アディスアベバ)にある医療施設だ。1000人以上もHIVや奇病、末期がん、アフリカ独特の病気で苦しんでいる人がいるこの施設で、医者は1000人以上いる患者の中に1人。毎週土曜日に外科の先生一人。現地の看護師も見習いの子だけ。このような環境で、栗原さんはたくさんの患者と出逢い、別れを経験することになる。

 毎日、女性の病棟だけで、何人か亡くなっていく。そして患者が亡くなると、生前に聞いていた連絡先に訃報を伝えることになる。しかし、数日前に教えてもらった確かな番号なのに、電話をかけてもその患者のことを知らないという人も多い。遺体を引き取るお金もないし、亡くなった患者の残された子どもの面倒をみきれないか、知らないと嘘をついてしまうのだという。悲しい出来事だが、これがアフリカの貧困の現実なのだ。

 栗山さんは、約60カ国を一人で旅し、日本に帰らないまま6年間アフリカで生活している。今はアフリカで現地の人たちと協会を作り、貧しい女性や子どもたちのためにさまざまな活動をしているという。現地で自分の目で見て経験した栗山さんだから書けるアフリカでのボランティア、医療施設の現状の一端を知ることができる1冊だ。
(新刊JP編集部)



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