宮崎あおいと堺雅人が共演する映画「ツレがうつになりまして。」。全国で公開されると、初日2日間で興行収入が1億を超え、興行通信社による映画観客動員ランキングでは初登場4位となりました。原作も30万部を超えるベストセラーとなっていて、映画の主演を務める2人の人気を差し引いたとしても、「うつ」というテーマに対する興味の高さがうかがえる現状と言えそうです。

 「うつ」。どんなにその病名の認知が広がっても実態がつかみにくく、周囲の人から誤解を受けやすい病気ですが、現代を生きる多くの人にとって決して他人事ではないものです。

 『職場のうつ〜復職のための実践ガイド〜』は、うつ病からの仕事復帰のノウハウを掲載したシリーズで、2007年、2009年と発行され、今回はその第3弾。休職中のリハビリの方法、会社との交渉術など、ビジネスの現場に即した復職テクニックを網羅。うつによる退職者の就活特集や、休・求職中のお金にまつわる不安解消についても触れられています。

 本書によると、2010年に農・漁業を除く全国の従業員10人以上の民間事業所に勤める5250人を対象とした調査で、社内にメンタルへスルに不調を抱える社員がいると答えた人は56.7%。さらに31.7%の人は、3年前に比べると不調者が増えていると感じているのだそう。

 しかしその一方で、同期間のメンタル不調者のその後の状況は、「休職を経て復帰」が一番多く37.2%と、「休職を経て退職した」14.8%を大きく上回ります。思い出してみると、今自分が勤めている会社でも、休職を経て仕事復帰した人が何人かいるのではないでしょうか。

 一見、うつを患った人の復職環境が整って来たようにも感じられますが、メンタルの不調の原因は「本人の性格の問題」が67.7%を占め、企業側の見方が相変わらず厳しいことをうかがわせます。

 誰でも気分が落ち込んだり、やる気が出ないことがあるのは当たり前のこと。ただしその症状が2週間以上続くようなら、心の不調を疑うべきです。

 また、モチベーションが高ければ、過重労働でもストレスになりにくく、モチベーションが下がれば負担感はストレスに結びつき、心の不調が生じやすくなります。年功序列と終身雇用制度が崩れた今を生きる私たちにとって、このモチベーションをいかに高く保つかが、重要な課題といえるのではないでしょうか。



『うつ病からの仕事復帰、ノウハウ本第3弾『職場のうつ〜復職のための実践ガイド〜』』
 著者:
 出版社:朝日新聞出版
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