のび太のセリフに学ぶ大切なこと

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 子どもから大人まで幅広い層に親しまれている国民的マンガ『ドラえもん』(藤子・F・不二雄/作、小学館/刊)。そんな「ドラえもん」の主人公の一人である「のび太」は、ドジでのろまで泣き虫、何かあるとすぐにドラえもんを頼ってしまいますが、いざというときは勇気を出して立ち向かい、友達を思いやる心を見せてくれます。

 「ドラえもん学」を提唱する横山泰行さんが執筆した『「のび太」が教えてくれたこと』(アスコム/刊)は、累計18万部のベストセラーとなった『「のび太」という生きかた』シリーズの続編にあたる一冊ですが、本書ではのび太がコミックスの中で発してきた言葉に注目して、人生を歩むためのヒントを見出しています。それでは、いくつか抜き出してのび太の言葉から得られる教訓を紹介しましょう。

■無理して変わる必要はない
 自分が弱いせいか、他の人の弱さも否定しないのび太。それが、彼の持ち味である優しさです。仕事や勉強に急に熱心になるのもいいかもしれませんが、負けん気が強くなりすぎてしまって優しさがなくなり、周りに強くあたってしまう性格に変わってしまうかもしれません。
 横山さんは、この競争社会にこそのび太のような周囲を和ます人が必要だと言います。会社でも友人間でも、人間関係に悩む人は多いといわれています。もし、今の自分の人間関係が良いと思うのであれば、あなたはそのままでいいでしょう。「自分を変えない」ということが、自分のためにも、そして周りのためにも結構大事なことだったりするのです。

■夢はでっかく掲げよう
 ある日、のび太は考えました。「とにかくこの世に生まれたからには、何かひとつ足あとをのこしたい! 野比のび太の名を、歴史の一ページにのこしたい!」。そして、彼はツチノコを探しに町の広場に行き、草むらの中を懸命に探します。(コミックス第9巻・第2話「ツチノコ見つけた!」)

 何かひとつ足あとを…。とても立派な夢です。あなたの子どもの頃の夢はなんでしたか?子どもの頃の方が自分にストッパーをかけずに夢を語るので、大人になって振り返ってみると「かなうはずないじゃん!」と笑ってしまうようなものもあります。ハリウッド女優、野球選手、宇宙人に会う……思いのままに口にできたからこそ、楽しかったのでしょう。
 「かなうはずもないような夢なら最初から口にしない」のはあまりにも素っ気ありません。横山さんは、夢はかなえるためだけにあるのではなく、口にして楽しむという側面もあるといいます。のび太のようにいつも大きな夢を掲げることで、楽しい想像は尽きなくなるのです。

■自分の幸せより、人の幸せを願おう
 「あの子がいるから僕は生きていけるんだよ」
 これは、コミックス第32巻・第18話「しずちゃんさようなら」でのび太が発した一言です。将来、自分と結婚するはずのしずちゃん。しかし、本当にしずちゃんは幸せになれるのか? のび太は不安に駆られ、結婚する前に別れると言い出したのです。

 のび太の愛情表現は忙しく、しずちゃんのことが大好きだからこそ、興奮したり、しょぼくれたり、わけがわからなくなります。しかし、そこまでしずちゃんを好きで、そしてしずちゃんの幸せを考えられるのび太は、幸せではないでしょうか。横山さんは毎日悩んで、あれこれ考え、のび太は成長しているはずだといいます。
 そして、こうした愛情は男女問わず、どんな人同士でも持つことができるはずです。「この人のためなら無償で動ける」という人が何人いるでしょうか。大人になると、「それをやって、どんな得があるのか」という計算が先立ってしまいます。しかし、自分の幸せより人の幸せを優先して動くことは、決して損をすることではないのです。

 実はのび太は、ドラえもん全作品1345話に登場する唯一の主人公だと、横山さんはあとがきにつづっています。ドラえもんが登場しない作品は7話あり、また、登場コマ数やセリフの数ものび太がダントツの1位なのだそうです。
 そんなのび太のどこか一部分に自分の姿を重ねたり、思わずつぶやいたりする自分の言葉がのび太の言葉と似ていたりすることがあるのではないでしょうか。
 もし、自分らしく生きるにはどうすればいいのだろうと思ったら、のび太の言葉を読み直してみるのも良いのかも知れません。
(新刊JP編集部)



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