――スティーヴンスは米軍のエリートということもあり、置かれた状況に戸惑いながらも爆弾犯を探そうと不審な乗客たちに疑いをかけますが、彼の行動力や判断力については如何ですか?

加藤:ヒーローものの映画って大体、前半に「このヒーローって、これだけスゴイんだよ!」と説明されて、観る人が「この人は出来るんだ、頼りになるんだ!」と勝手に信頼感を置いてみると思うんですよ。でも、『ミッション:8ミニッツ』では、それが全く無かったので、「この人、大丈夫?」という心配があったんですよね。それで、後からスティーヴンスについて知るにつれて「この人は出来る人なんだ!信じても大丈夫なのかも!?」と徐々に思い始めて…という流れでしたね。

――ヒーロー映画と比較するのは、加藤さんらしいですね(笑)。女性から見て、スティーヴンスのような男性は、好みのタイプとして如何ですか?

加藤:彼が知りたいと思ったら、絶対にそれを知るまで、周囲の声に耳を貸さない所があるので、「ちょっと大変かも?」と思いますけど、逆に「一途なのかな?」という気もします。でも、イケメンですからねー。何をされても許せる感じはあります(笑)。

――加藤さんは、男性のどんな所に魅力を感じますか?

加藤:笑顔が綺麗な人とか、常に笑顔でいる人は、すごく魅力を感じますね。周りの人をハッピーにしてくれるから、一緒に居て楽しいし。スティーヴンスの笑顔は、甘いんですよねー。余裕が出た時のフッと笑う感じとか、「それはもうダメー!」みたいな感じです(笑)。

――逆に、同じ女性として、クリスティーナについて共感したことや、自分との違いを感じたことはありますか?

加藤:クリスティーナは、女らしいし、綺麗ですよね。きっと友達以上、恋人未満の淡い関係で、彼を心配をしている心理がすごく分かりますね。「前に付き合っていた彼が…」というのも、ちょっとカマをかけて「私モテるのよ、ここにいるけど逃していいの?」みたいに匂わせて、恋愛の駆け引きをしつつも、「この人、突然変わったけど大丈夫かな? でも、何か変わったなら、自分の知らないことを知るチャンスだし、もっと近づけるのかもしれない」と思ったり(笑)。それは彼の行動次第ですよね。何度も過去に戻るほど、徐々に彼女の心の内面の部分が垣間見えてくるので。綺麗な人から好意を抱かれると、嫌じゃないじゃないですか。だから、スティーヴンスの気持ちのように惹かれていきましたね。

――ちなみに、加藤さんご自身は、周囲からどんなイメージを持たれることが多いですか?

加藤:なぜか誕生日プレゼントとか、絶対にブルーの物をもらうんですよ! 何人か集まると大体、衣装はブルー担当だったり(笑)。でも、「私そんなに青は好きじゃないんだけど…まぁいいか」みたいな。最近は「私には青が合うんだろうな」と思いながら、ちょっと受け入れるようにもなりましたけど。それで、自分の私服とか小物とかでも「1日1ピンク」と決めて、ピンクアピールをするんです。無駄なんですけど、全然伝わらないんですけど。「意外にカワイイ物が好きなんだ」とかは言われるかもしれないですね(笑)。

――小さい頃から、年齢より大人びて見られてそうですよね。

加藤:特に10代の頃は、大人っぽく見られることはありましたね。

――クリスティーナとはまたタイプの異なる女性として、司令室でラトレッジ博士の命令に従い、スティーヴンスに指示を下すグッドウィンも登場しますが、加藤さんはどんな女性に憧れますか?

加藤:カッコ良く、強い女性に憧れますね。自分の意志をハッキリ持っていて、それをテキパキこなす。でも、例えば、差別はしないとか、いつも笑顔でいるとか、ザックリしてますね(笑)。

――具体的な女優さんでいうと、例えば?

加藤:岩下志麻さんというか、『極道の妻』が大好きで。ガツンと言えて、みんなをまとめて引っ張っていけるような女性に憧れますが、それをするのは苦手でもありますね(笑)。

――加藤さんがお仕事をしていく中で、何か“ミッション”を与えられた経験はありますか?

加藤:時代劇で「琉球舞踊を踊れるようにして下さい」とか、バンドのドラマで「ギターを弾けるようになって下さい」とかは、割とお仕事によってありますね。大変だったのは『バトルロワイヤル2』に出させて頂いた時に、オーディションで体力テストがあって。撮影所の周りをひたすらランニングをさせられるんですよ。私は速く走るのが苦手なので、「撮影までに速く走れるようにしておけ」と言われたのは困りましたね。「速く」の基準が「誰よりも」というのが無かったので。「自分の中では精一杯、速いつもりなんですけど…」というのが伝わらなかったりしましたね。