恐怖の「ゴキブリ早食い」競争、米遊園地の年間パス獲得に燃える人々。

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たった1匹現れただけでも強烈な存在感を示し、人に嫌悪感を与えるゴキブリ。しかし、世の中にはそんなゴキブリを口にしようと試みる人もいる。米国のある遊園地では先日、賞品の年間パス獲得を巡る、世界最大級のマダカスカルゴキブリの早食い競争が開かれた。

このイベントを実施したのは、全米各地に展開しているシックス・フラッグスという遊園地。今月は「フライトフェスト」なるお祭りイベントで盛り上がるこの遊園地が、10月15日に早食いコンテストを開催した。優勝賞品は2012年の1年間、シックス・フラッグスで遊べるパスポート。通常64.99ドル(約5,000円)で販売されているこのパスを目当てに、集まった参加者の前に現れたのは生きたマダカスカルゴキブリだ。

実は、シックス・フラッグスでは過去にも同じコンテストを開いており、客からの「熱い要望によって」(米紙シカゴ・トリビューンより)、このたび2008年以来3年ぶりに開催する運びになったそう。用意されたマダカスカルゴキブリは、文字通りアフリカ南東部に浮かぶマダカスカル島に生息する世界最大級のゴキブリだ。その大きさは体長が約8センチほどで、重量は最高23グラムに達するとも。「1日に大きなにんじんを1本」(米紙アトランタジャーナル・コンスティチューションより)食べるまでに成長するデカいゴキブリを、年間パスゲットに燃える参加者たちが、果敢に口に放り込んでいった。

コンテストの映像「Cockroach Eating Contest at Six Flags」(※虫嫌いな方は閲覧注意 http://www.youtube.com/watch?v=gIgrJUIokXc)を見ると、その食べ方は実にさまざま。「最も短い時間で、最も多く食べた人が勝ち」(シカゴ・トリビューン紙より)となるため、ある参加者はジューサーにかけてゴキブリを“飲み物”にしてしまい、コップを片手に一気に飲み干そうとしているが、それでも辛そうに苦悶の表情を浮かべている。また、多くの人が試したのはパンに挟んで食べる方法。動画には直に触るのは徹底的に嫌がりながらも、パンに挟んだらしっかり食べ切ってしまう女性の姿も映されている。

もちろん、コンテストの開催にあたって購入されたゴキブリたちはきちんと検査を受け、「防疫官に安全を保証された」(アトランタジャーナル・コンスティチューション紙より)ものを使用。さらに念には念を入れて参加者は18歳以上に絞ったほか、問題が起きても遊園地に責任を求めないとする署名も求めた。参加者たちもそこまでの覚悟を持って臨んでいるだけに、食べている途中で顔をしかめていても、食べ終わってしまえば晴れ晴れとした表情になっている人が多い。

ただ、伝染病研究の専門家は普通のゴキブリがバクテリアや病原体を持っている可能性があると指摘し、「ゴキブリは食べないように」(シカゴ・トリビューン紙より)と警告している。決してマネしないよう、お気をつけいただきたい。