来年2月に改選が予定されている大相撲の役員選挙にあたって、現在、部屋経営を行っている親方は理事との兼業ができなくなり、理事に立候補する場合は部屋経営から離れなければならなくなることがわかった。
 「大相撲改革のガバナンス整備委員会から指摘されていた問題点を改善することが、最近の理事会で決まったのです。理事などの協会職に就いていると、朝9時には国技館に出勤しなければならない。当然、弟子の指導は部屋付きの親方にやってもらうしかないわけです。ところが、弟子の育成を何もしていない親方が弟子の育成費を協会から支給されている。その額、弟子一人につき年間約200万円。理事ともなれば、それとは別に手当が出るわけで、“給料の二重取り”と指摘されたのです」(相撲関係者)

 相撲協会の前近代的な側面が正されるわけで、大いに結構な話。理事として協会職に専念するか、部屋経営に専念するかは本人次第だが、注目されるのは将来の理事長を目指す貴乃花親方だ。
 スポーツ紙記者が言う。
 「貴乃花親方は都内に豪邸を持ち、妻子といっしょに住む一方で、中野新橋の貴乃花部屋は弟子だけで住んでいる。普段指導に当たっているのは常磐山親方(元小結隆三杉)で、事実上は“常磐山部屋”。こうなると当然、部屋付き親方として協会職に専念することになるでしょう」

 2月の役員改選では理事の顔ぶれも世代交代が進むはず。団塊の世代の親方衆は姿を消す。
 「若い親方の中には、これまでのような一門制度に無関心の人も少なくない。役員は各一門から2人ずつ出すという不文律も、いずれ消えてなくなるかもしれません」(相撲関係者)

 そうなれば、大相撲改革も加速するかもしれない。
 「協会外にいながら親方株を所有し、何の関係もないのに部屋を牛耳っている親方夫人もいます。来年春にはそれも許されなくなる。大相撲の前近代性にかなりメスが入り、風通しがよくなる」(スポーツ紙記者)

 なぜ、もっと早く手をつけなかったのか。