韓国で人種差別問題が発生、「外国人はエイズの可能性がある」とウズベキスタン人女性がサウナの利用を断られる

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韓国に帰化したウズベキスタン出身の女性が、韓国のサウナを訪れたところ、外国人であることを理由に利用を断られるという出来事が発生した。

社団法人慶南移住民労働福祉センターは13日、外国人移住民人種差別対策要求記者会見を開き、サウナで発生した人種差別問題について説明した。記者会見には、サウナで人種差別を受けたウズベキスタン出身のグ・スジンさん(本名:クルバノバ・クルラブリダ)が出席。当時のやりとりについて説明した。

グさんによると、問題が発生したのは9月25日。午後3時ごろに釜山東区にあるサウナを訪れたところ、サウナの店主から「外国人は入店することができない」と言われ利用を断られた。店主のありえない発言を受け、グさんはすぐに警察に通報。サウナの店主は警察から取り調べを受けたが、その際にも「外国人は利用できない。サウナの水を汚すかもしれないし、外国人はエイズ問題もあるので、利用するとほかの客が嫌がる」と人種差別的な発言を繰り返したという。

グさんはウズベキスタン出身だが、2002年に訪韓し、韓国国籍を取得して現在は韓国人として生活している女性だ。だが、警察は外国人の利用に関する法律がないとして、該当のサウナに対して何の対応もできず、結局グさんにほかのサウナを利用するようにアドバイスをするだけだった。結局、グさんは同福祉センターに訴えることにした。

韓国メディア「韓国日報」によると、2001年11月から今年5月までの10年間で、韓国内で「出身国」「出身民族」「肌の色」が原因で差別を受けたと人権委員会に申告があったのは230件。サウナで起きたような人種差別問題が、韓国では以前からくすぶっているのだという。

例えば、07年にはナイジェリア出身のAさんがソウルの食堂を訪れた際に、黒人だという理由で身分証明書の提出を求められたり、09年には韓国の大学で研究教授を務めるインド出身のBさんがバスの乗客から「汚い、臭う」などと言われ、さらに警察による取り調べでも侮辱されるという問題が発生している。

韓国ではこのような出来事が起きる度に、差別禁止法や人種差別禁止法を制定すべきだとする意見が上がるが、実際には具体化しないままだという。韓国日報は、「法律の制定とは別に、市民たちの自発的な認識改善が必要」と指摘している。

参照:人種差別、いつまでこのままにしておくのか - 韓国日報
参照:サウナ人種差別論争、帰化女性追い出し…エイズのせい? - SSTV

(文:林由美)

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