NY市場

 ドル円は77円台を維持できず緩やかに下落。再び値幅も限られ76円台後半で一進一退の展開に。 

 ユーロドルはECB月例報告で域内の景気減速が指摘されたことから値を下げ1.36台後半まで下落。その後スロバキアでEFSF拡充案が可決されたことで反発し、1.380ちょうどまで上昇し高値圏で引ける。 

 ユーロドルとドル円がともに下落したことで、ユーロ円も前日比1円程度の円高水準で推移。 

 株式市場はまちまち。JPモルガン・チェースの四半期決算が減収減益だったことから銀行株が売られ、ダウは40ドル安。ナスダックは小幅に上昇。 

 債券相場は6日ぶりに反発。30年債入札が好調だったこともあり買いが優勢な展開で、長期金利は小幅に低下。 

 8月の米貿易赤字はほぼ変わらず。輸出はドル安の影響もあり過去最高に近い水準を維持。 

  8月貿易収支 → 456億ドルの赤字   週間失業保険申請件数 → 40.4万件 

  ドル/円 76.77 〜 76.92  ユーロ/ドル 1.3685 〜 1.3800  ユーロ/円 105.12 〜 106.07  NYダウ −40.72 → 11,478.13ドル  GOLD −14.10 → 1,668.50  WTI −1.34 → 84.23ドル  米10年国債 −0.030 → 2.182%

 本日の注目イベント

  日  マネーストック   中  中国9月消費者物価指数(CPI)   中  中国9月生産者物価指数   欧  G20(パリ、15日まで)   欧  ユーロ圏9月消費者物価指数(CPI、確報)   欧  ユーロ圏8月貿易収支   米  9月小売売上高   米  9月ミシガン大学消費者信頼感 

 久しぶりに77円台に乗せたドル円でしたがやはり77円台は維持できず、昨日の東京時間からドルは緩やかに下落し、欧米市場では76円台後半まで値を下げました。77円の半ばを一度もテストしなかったことで、上値はやはり重いと観た輸出筋のドル売りに押し戻された格好でした。76円台での下げはそれほどきつくはなかったことから、再度77円台を試す展開も残っていますが、「77円台は、やはり売り場」との印象を残しただけのここ数日の動きでした。

 やや気になるのは、昨日から発表になった米大手銀行の決算です。JPモルガン・チェースの7−9月期決算は市場予想を上回ったものの、減収減益でした。投資銀行分門の収益の落ち込みが目立っています。今後さらに銀行の決算が発表されますが、ゴールドマンなどは「赤字に転落」したのではないか、との予想もでており、株式市場の下落要因になる可能性がありそうです。

 そうなると再びリスク回避の流れに戻り、ドル円では円買い、その他主要通貨ではドル買いに傾き、クロス円が大幅に下落する展開も考えられそうです。再び76円台での膠着状態が続くのか注目したいと思います。

 ユーロドルは1.38台まで反発しましたが、徐々に上値が重くなってきたように思います。スロバキアがEFSFの拡充案を可決したことでユーロ圏加盟国17ヵ国全ての国が承認し、欧州債務危機が一歩前進したと思われますが、ここまでの動きは既に相場には織り込まれており、ユーロがさらに上昇するにはもう一段の進展が必要と思われます。現在EFSFの規模は4400億ユーロ(約46兆6000億円)で、今回の拡充によって、国債の購入と銀行への支援、政府への与信枠の提供が可能になります。

 しかし、今後イタリアやスペインへ危機が波及した場合には資金が不足することは明らかで、早急に規模の拡大を図らなければならないわけですが、ドイツなどは賛成しておらず今後の展開にやや不安が残ります。

 バローゾ欧州委員長は昨日の議会で、「欧州の再生を達成するためには、統合をすすめて規律を強化し、合意内容を完全に実施する必要性について明確にする必要がある。欧州は歴史の中で最も重大な岐路に立っている」と語り、ユーロ加盟国の規律の明確化と監視体制を急ぐよう求めています。

 一方、ドイツではヘアカット(債務減免)について、60%の可能性があることを前提に銀行の資本増強を行う準備を進めているとの報道もあり、欧州からのニュースはまだまだにぎわいを見せそうです。

 本日からパリでG20が開催されます。欧州債務問題が議題になろうかと思いますが、声明文の内容によっては来週の月曜日早朝に「窓開け」がおき、相場が急変する可能性もあります。資金とポジションの管理に気をつけていただきたいと思います。良い週末を・・・・。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)