韓国外交通商部は12日、韓国政府が国連総会において日本政府に対し、第2次大戦中の従軍慰安婦問題の法的責任を認め、元慰安婦への賠償を行なうよう要求したことを明らかにした。中国メディアの環球時報(電子版)が13日付で報じた。

 人権問題などを扱う国連総会第3委員会が11日から始まり、韓国政府代表は従軍慰安婦問題に言及し、「これら組織的な強姦は戦争犯罪であり、それが認められる情況は人道に対する罪」と批判した。日本の名指しは避けながらも、戦時の性的暴行の加害者について、国連と全加盟国に救済と償いの努力をするよう求めた。韓国側が国連総会で慰安婦問題の法的責任を求めるのは1997年以来初めて。

 日本は韓国の要求に対して、「第2次世界大戦に関する賠償問題はすでに法律上解決済み」と返答し、「1965年に締結された日韓請求権協定で賠償責任は解決しており、慰安婦の賠償請求権もすでに放棄されているはずだ」と主張した。しかし韓国側は、「日本政府に法的責任はまだ残っている」と反論した。

 記事は、「韓国が国連総会で慰安婦問題を訴えたのは、韓国側が申し入れた賠償請求権に関する協議を日本が拒否したことへの強硬な処置」と分析。韓国の憲法裁判所は8月、慰安婦の賠償請求権をめぐり、日韓両国の間にいまだ紛争が残っていることに関して、「韓国政府が具体的な解決策を講じてこなかったのは被害者の基本権利を侵す違憲行為に当たる」との判断を下した。これを受け、韓国外交通商部は特別チームを設立し、慰安婦の賠償問題解決に向けて検討を始めることを明らかにした。

 記事によると、韓国李明博(イ・ミョンバク)首相は19日に日本の野田佳彦首相と首脳会談を予定しているが、その席でこの問題について触れるものと思われる。民主党の前原誠司政調会長は、「人道的な観点より慰安婦に援助提供するための協議は行える」と表明。しかし韓国専門家は、「この問題が短期間に解決を見ることは不可能」との見解を示している。(編集担当:及川源十郎)