「暴力団との『密接交際者』と認定されれば企業名を公表され、社会的生命を絶たれるに等しい。自己防衛のためにも警察の捜査には全面的に協力するほかない」(芸能プロ関係者)

 安藤隆春・警察庁長官は4日、「この秋こそが暴力団壊滅の大きなヤマ場」と全国の捜査幹部を前に檄を飛ばし、暴力団対策法の一部改正を示唆。全国の警察組織に対して、更なる取り組みを指示した。そんななか、「興行という点では芸能界と土壌が同じ」(捜査関係者)とスポーツ界に捜査の手を伸ばしたのが、警視庁と大阪府警である。

 8月31日に行なわれたプロボクサー・亀田興毅の世界タイトルマッチを暴力団関係者が観戦していた問題で、9月2日、警視庁が日本ボクシングコミッション(JBC)を通じて亀田ジムに厳重注意を行なった。観戦していたのは住吉会系二次団体の幹部だった。JBCに口頭注意を与えたのは「丸の内特捜班」の中核を担う警視庁組織犯罪対策3課の山口組担当者だったという。捜査関係者がいう。

「観戦問題を口実に、亀田家と親しいとされる山口組に対する牽制の意味合いがある。亀田の試合のようなビッグマッチは、暴排条例の施行に合わせて1年以上前から入念に会場チェックを行なってきた。亀田の試合で暴力団関係者がリングサイドに陣取っていたのは今回が初めてではない」

 山口組直系組織の元幹部は本誌の取材に対してこう証言する。

「去年3月に有明コロシアムで亀田興毅の世界戦が開催されたが、そのリングサイドの1枚10万円のチケットをX組長(すでに引退)が20枚、計200万円分持っていた。X組長は自分では観に行かなかったが、それを若い衆に配っていた」

 亀田一家と山口組関係者との親密交際は過去に報じられてきた。東京で亀田ジムを立ち上げる前の大阪グリーンツダジム時代には、5代目山口組の最高幹部が試合会場や後援会に姿を見せ、その際の亀田兄弟とのツーショット写真が報じられている。

※週刊ポスト2011年10月21日号