今年6月に厚生労働省の研究会が提言している「希望者全員を65歳まで継続雇用すること」が企業に義務づけられた場合、約4割の企業が、若年者の採用を抑制しなければならないと考えていることが分かった。

 日本経団連が実施した「人事・労務に関するトップ・マネジメント調査」によると、現在講じている高年齢者雇用確保措置を聞いたところ、80.3%の企業が選定基準ありの継続雇用制度となっている。

 希望者全員を継続雇用している企業は16.5%、定年年齢を引き上げている企業は3.0%、定年の定めを廃止している企業は0.2%。

 選定基準ありの継続雇用制度を実施している企業に「仮に希望者全員の65歳までの継続雇用が義務付けられた場合」の対応(複数回答)を聞いたところ、「継続雇用者の処遇水準の引き下げ」と回答した企業が最も多く53.2%。従業員500人未満の企業では7割超(73.3%)となっている。

 次いで、「半日勤務や週2日勤務などによるワークシェアリングの実施」(45.5%)、「60歳到達前の処遇水準の引き下げ(賃金引き下げ)や退職金・企業年金の見直し」(44.9%)となっている。

 一方で、経団連が「希望者全員を65歳まで継続雇用」が義務づけられた場合の懸念の一つにも挙げている「若年者の採用数の縮減」を選んだ企業は約4割(38.4%)。

 高年齢者の処遇水準の引き下げや賃金制度の変更がスムーズに実施できない場合は、採用抑制で対応せざるを得ない企業が出てきそうだ。

 調査は、551社(従業員500人以上431社、500人未満120社)から回答を得た。

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