公務員も“サバイバル”時代に突入?

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 この深刻な不況下、安定した就職先を…ということから、公務員を志望している人もいるのではないだろうか。しかし、果たしてこの神話は本当なのだろうか?
 普通の企業とは違って、倒産することは基本的にはない(ただし、夕張市などは財政再建団体となった)。反面、公務員制度改革のゆくえ次第では、取り巻く環境が厳しくなるし、なにより世間の目は冷たい。

 では、公務員は本当に安定しているのかというと、答えは「今のところはYES」と言うべきだろう。「今のところ」というのは、現職公務員もうかうかしていられない状況になってきているからである。それでも社会的立場や身分保障において、これほど強みがある仕事はないのではないか。

 公務員の現在とこれからを語った一冊が、地方公務員、国家公務員を経て大学教授となった中野雅至氏の著書『公務員だけの秘密のサバイバル術』(中央公論新社/刊)だ。
 内容はタイトルが示す通り。「公務員のためのサバイバル術なので公務員以外には役立たない。公務員には必読だと主張する一方で、公務員でない人には読まないことをオススメする」と著者が語るほど、公務員にしか使えないキャリアアップの方法や業界での立ち回り方などを紹介している。

 一般的なビジネス社会におけるスキルアップや将来設計に関するビジネス書は数多あり、もちろん「社会人」として共通するスキルもあるが、その業界内でのみ通用するルールやスキルは必ず存在する。ましてや公務員は、地方・国家に関わらず「公(おおやけ)」に携わる仕事だ。そこでの生き残り方も特殊であるのは当然のことだろう。就職難から公務員試験を受けようと考えている学生は読んでおいて損はないはずだ。

 この文章を書いている筆者は無論、公務員ではないが、公務員業界の人間の本音や実態は、なかなか興味深いものがある。自分の国や住んでいる地域を支えている仕事が、どんなものなのかを知っておくいい機会になるかもしれない。
(ライター/石橋遊)


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