キリンチャレンジカップ2011(10月7日(金)@神戸)
日本代表1−0ベトナム代表
得点:李忠成(前半24分=アシスト・藤本、長谷部)

ベトナムとは4年ぶりの対戦(アジアカップ2007では4−1で日本勝利)。
当時のメンバーで確認できたのは、ベトナム側は4人(2=ドアン・ビエト・クオン、
16=フイン・クアン・タイン(cap)、14=レ・タン・タイ、9=レ・コン・ビン)。
日本側は、控えメンバーを含めて当時ハノイにいた選手のうち5人が出場(駒野友一、
今野泰幸、伊野波雅彦、阿部勇樹、中村憲剛(ベンチ2人=川島永嗣、遠藤保仁)。

まるで、先月のU22マレーシア戦(2−0)のような展開。実力で上回る日本の
ペースだが、なかなかシュートチャンスを作れない。ちょっと消化不良。

ひとつは、ベトナムの健闘。なかなか強い。とくにキャプテンの16番、14番などは
スピードもあり、日本の突破を何度も阻止していた。恐るべし、アジア!

ザックさんは、この試合を「バックアップメンバーのテスト」と位置づけていた。
一部には、日本のふがいない戦いぶりに「控えメンバーはレギュラーになりたくないの
か」という意見も聞こえるが、私見ではむしろ逆。アピールしようという気持ちが入り
すぎて、力みから空回りしたという印象。ベトナムとの個々の実力差は対面してすぐ
分かる。じゃあ、ここは、オレの個人技で……という意識が先に立ったように見えた。

オシムさん風にいえば「サッカーには、まだシングルスは採用されていない」(笑)

組織的な連動性が少なかった理由は、前半3−4−3でスタートしたこと。
「戦い方のバリエーションを増やす」(ザック監督)ことは悪くないが、4−4−2や
4−2−3−1ならば高速道路をブイブイ飛ばせるのに、3−4−3では仮免程度。
「ナビ」にたよりきりで、しかも「えーと、半クラッチ……」と、ノッキングばかり。

3−4−3のテストをするなら、いつものレギュラーで試合すべきだったと思います。
控えメンバーをためすなら、所属クラブでも慣れている4バックでブイブイ飛ばさせる
方が良かったと思います。

久しぶりに代表に復帰した祐ちゃん(ナガトーモ)あたりは「3−4−3には懲りて
いる」のではないかと心配になるし、今季ちょっとしたファインチューニングが必要
なシンちゃん(香川)にしても、ドルトムントと同じ感覚でプレーさせてあげたかった、
という気もします。

ザックさん自身も試合後「継続性」というキーワードを口にしていたので、気がついて
いると思いますが、クラブチームと代表との違いは、そこ。時間が限られている。

とはいえ、就任1周年で、いまだ無敗というのは、すごい。

心配なのは、FKを志願して蹴ったあとで足をつった槙野選手、練習で負傷した岡崎
選手の状態ですが、大事にいたらないことを望みます。

ベトナム戦でたくさんの反省点が出てきたことだし、次の「本番」(10月11日、タジキ
スタン戦@大阪・長居スタ)はきっと大丈夫。期待しましょう。

(その次の11月アウェー2連戦がしんどそうなので、快勝でいい気分で締めたいもの)