詐欺師に騙されないための方法とは?―松島修さんインタビュー(2)

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 自分の「資産」について考えたことがあるだろうか。特に、東日本大震災以後、自分の生活や生き方を通して、向き合ったことがある人は多いのではないだろうか。
 『最新の資産防衛術は聖書に隠されていた』(扶桑社/刊)を上梓した投資アドバイザーの松島修さんは、聖書につづられたエピソードや言葉を引用しながら、資産防衛の重要性を説いており、様々な示唆を与えてくれる。また、注目される投資先や為替(通貨)や商品など、具体的な例をあげているため、初心者にも資産防衛の方法が分かりやすく頭に入ってくる。
 今回は松島さんにインタビューを行い、「資産」に対する人々の意識の変化や資産防衛の重要性についてお話を聞いた。その後編をお送りする。

■詐欺師は「欲」と「恐怖」に付け込んでくる

――私たちが資産防衛術を身に付けることのメリットはどのようなところにあると思いますか?

松島「この激動の時代の特徴は、知恵のない人から知恵のある人に資産が移動するということです。つまり、知恵がある人が資産を持つ時代です。だから、生き残りたかったら知恵をつける必要があります。
借り入れが返済できず10億円の不動産を1億円で泣く泣く手放す人がいる一方、それを喜んで買っていく人がいるように、タダ同然に手放す人と、タダ同然で手に入れる人に分かれます。また、大地震や大災害を想定外と考えていたことで、簡単に資産などを失う人がこれからもでてきます」

――結局、何が起きるのかを想定できていないということですよね。

松島「例えば、地震は投資の概念の中には全く入ってきません。機関投資家もほとんど意識していないし、地震をリスクとして捉えている人はごく一部の人だけだったと思います」

――地震に限らず、現在は何がリスクになるか分からない状況ですね。

松島「さらに、将来的にはインフレで普通預金や現金で持っていることもリスクになってくると思います。そこで、投資をしましょうと言ってくる営業や詐欺師みたいな人たちも現れて、今まで投資をしたことがない人が預金はリスクだと思って動かした先に、もっとひどい結末が待っているということも考えられます」

――「詐欺師」という言葉が出てきたのですが、本書には「詐欺師の見分け方」という節がありまして、とても参考になりました。詐欺師に騙されないようにするにはどうすればいいかとを教えていただけますでしょうか。

松島「これから詐欺は増えると思いますが、欲と恐怖に支配されている方は詐欺師に騙されやすいと思います。普通に考えれば『何かおかしい』と思うような話なのに、『こんなおいしい話があるんだ』とか『このお金をなんとか守らなくては』と、欲や恐怖で動くと騙されてしまいますね。だから、欲や恐怖を抑えることが重要になります。
もう一つは、詐欺のパターンを知っておくことです。どういう詐欺があるのか、詐欺師のお決まりトークもそうですし、詐欺的商品の特質を知っておけば防ぐことはできます。だから、どういう想いを持っているか、正しい知恵はあるか。この2つが詐欺や危険な投資商品から身を守ることに繋がります」

――この本には「必要以上に強調する」「その人にとって一番弱いところを突いてくる」「急ぐ話が多い」などの特徴が書かれています。

松島「詐欺師というのは、『この人は、どこに恐れを持っているのか』とその人を鋭く分析します。例えば、年金が足らなくなるのを怖がっている人に対しては、『年金代わりになるいい商品ですよ』と言う。そうすると、言われた本人は頭がそっちにいってしまうんですよね」

――ニュースで詐欺事件を見ていたりすると、「どうしてこんなものに引っかかってしまうんだろう」と思ってしまうものが多いですが、巧みに心理術を使っているわけですね。

松島「そうですね。他に『リターンが大きいですよ』『世の中に貢献できます』というのも、よく台詞として出てきます。また、頭が良い人が陥りやすいのは、夢のエネルギーとか新しい技術ですね。だから知的な人にはそういう切り口で攻めてきます。いろいろ使い分けるわけですね」

――こうした詐欺師の言葉は、最初に松島さんがおっしゃった「正しい知恵」や情報を持っていないと判断がつかないですよね。

松島「実は、この騙しのトークで多いのは聖書に書かれているアダムとエバ(イブ)のときからある“ウソを言わずにウソをつく手法”なんです。
投資商品や企業案内でもそうですが、巧妙に誤解させるものが多くあります。統計や図表を使ってみたり、大事なことは小さい字にしたり、表現としては間違いとはいえないものの、相手に誤認させてしまう手法です。有名なものでは『市役所の方から来ました』みたいなものですね。市役所の方向から来たのは正しいですが、市役所の職員という意味ではありません(笑)。そういうことが、手を変え品を変え登場します」

――その騙しのトークは聖書が書かれた頃から変わっていないということですね。つまり、人間の原理は昔から同じということなんでしょうか。

松島「そうです。騙しのテクニックは現代でも同じですし、聖書に書かれていることは普遍的な法則ですから、人間がどう生きたらいいかということも変わっていませんし、人の興味がお金にあることも同じです。意外かもしれませんが、イエスが一番使った例え話はお金についてなんです」

――そういう意味では、初めにお話された富の本質をちゃんと認識しておくことで、リスクを回避できるということになりますよね。

松島「そうですよね。また、聖書にはこれからどうなっていくのかということも書かれていて、過去の歴史から学ぶとともに、未来の歴史から学ぶということも記されています。過去の歴史というのは6000年の歴史の中で、いつも同じパターンや同じモチーフが繰り返されているということ、そして未来はこうなるという未来の歴史が書かれているので、対処できることになります」

――松島さんにとって、聖書とはどんな存在ですか?

松島「色々な見方ができるし、表現もできるのですが、人を励まして立てあげる存在だと思います。“立てあげる”とは、その人を良い方向に持っていくという意味ですね。聖書は人を良い方向に変える力があります。それは、励まして立てあげるからではないでしょうか」

――では、この『最新の資産防衛術は聖書に隠されていた』をどのような方に読んで欲しいと思っていますか?

松島「最初のイメージとしては、35歳以上の資産を持っている方です。ただ、資産を持ってない人は読まなくていいというわけでなくて、持ってないからこそ読む必要があるんです。これからは知恵がある人にお金、富が移動する時代であり、私たちは全員、能力や使命が与えられていて、使命に向かって歩き出すことが大切な時代だからです。今、何を持っているかは関係なく、これからどう歩んでいくかが問題なんです。だから、本質的には老若男女関係なく、幅広い方々に読んで欲しいと思います」

――では、最後に読者の皆さんにメッセージをお願いします。

松島「この本は『資産防衛』という切り口で執筆して、具体的なお金の防衛法と投資法についても書いてありますが、それだけではなく、本書を通して本当の富とは何かを知り、そして自分の使命に気付いて欲しいなと思います。自分の使命に気付くことが資産と生活の防衛になり、富の創造になるからです。今までにない、富についての実践的な部分と生き方の両方を融合しましたから、広い意味で富を守り、増やすことができる内容の本です。また、この本は読みやすいですが、奥が深いので何度も読んでいただけたらと思います」

(了)


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