代表ウィークによるリーグ中断を生かし、インテルは落胆に終わったシーズンスタートからの修正に走っている。ピッチではクラウディオ・ラニエリ監督が戦術・メンバーの変更を研究しており、マーケットではマルコ・ブランカTD(テクニカルディレクター)が穴を埋め、さらにチームを若返らせるべく、1月の補強に向けて準備を進めている。

リーグ中断によって、ラニエリ監督は初めて、練習に時間を割くことができる。就任してから3日おきに試合を戦っていたインテルは、練習に充てる時間がなかったのだ。リーグ再開後のチームは、これまでと違ったものになるだろう。守備がよりソリッドになり、攻撃面では選手の変更があるはずだ。

ディフェンスではバランスが重視されている。マイコンとルシオが同時に攻撃へ出ることのないようにするのだ。また、アンドレア・ラノッキアとイバン・コルドバの復帰により、ワルテル・サムエルを休ませることができる。長友佑都は左サイドでクリスティアン・キヴの有効な代役となる。

中盤はダイヤモンド型のままで、その上で重要になるのが、ヴェスレイ・スナイデルの復帰だ。また、デヤン・スタンコビッチやチアゴ・モッタ、アンドレア・ポーリの復帰も、ジョエル・オビになかった経験をもたらすだろう。さらに、常に出場しているハビエル・サネッティとエステバン・カンビアッソを休ませられるはずだ。

前線は2人のストライカーで構成される。リーグ戦ではチャンピオンズリーグに出場できないディエゴ・フォルランがレギュラーになるため、同選手とスナイデルを1トップの下に置く「クリスマスツリー」型への変更も見られるかもしれない。

ここまでは、すぐに実践に移せることだ。だがインテルは、1月の補強で、少なくとも中盤を厚くするつもりのようである。最初のターゲットとなるのが、ジェノアMFユライ・クツカだ。夏のマーケットですでに共同保有権を獲得してある同選手だが、インテルは1月の加入を目指すだろう。

インテルが少し前からチェックしているもう一人の選手が、サンパウロのトレクアルティスタ、ルーカスだ。来夏の獲得に向けて“予約”する狙いのようである。また、守備に関しても何人かをチェックしており、リストのトップにいるのは、アヤックスDFヤン・フェルトンゲンだ。同選手の争奪戦は激しくなっている。そのほかの選択肢はブラジルにあるようで、インテルナシオナウDFフアンやアトレティコ・パラナエンセDFマノエルが注目されている。