毒舌ぶりばかりでなく、試合の組み立て方にも注目したいチェール・ソネン

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8日(土・現地時間)にテキサス州ヒューストンのトヨタ・センターで行われるUFC 136「Edgar vs Maynard」はライト級とフェザー級のダブルクラウン・イベントだが、29日(土・同)のUFC137とともにPPV&プレリミ、いずれをとっても見所満載の金太郎飴興行となっている。

そんなUFC136のPPVカードで一際注目を集めるのが、チェール・ソネンの復帰戦=ブライアン・スタン戦といえる。昨年8月、アンデウソン・シウバがUFC参戦以来、最も追い詰めたソネンは、その大会後にドラッグテストで陽性反応が出る。

不動産にまつわる問題や、ブラジル人ファイターに関しての毒舌、岡見勇信のセコンドにつくと宣言し、ブラジル大会で彼のスポンサーとなったプレトリアンが、「ソネンがセコンドにつくならスポンサードできない。ブラジルでのダメージが大き過ぎる」と申し出るなど、オクタゴン外でお騒がせ振りを発揮し続けてきた。

現在、放送中のTUFシーズン14のコーチ、マイケル・ビスピンとメイヘム・ミラーに並ぶ強烈な個性を持つソネンだが、その実力は他を抜きんでているといっても過言でない。グレコローマンをベースに持つ、ソネンの強さはそのテイクダウン能力にあったが、その実、強烈な左ストレートを持つことは見逃せない。

ソネンの左ストレートの精度が高いのは、右リードジャブとステッピングにある。右リードジャブで相手の視線を逸らす、あるいは右斜め前に踏み込んで左ストレートを放つため、ソネンはカウンターを受けることが少ない。

この相手の斜め前に移動するステッピング、対戦相手スタンの最近の試合でも見られる動きだ。オーソドックスのスタンは左斜め前に動き、右ストレートを伸ばす。このため、彼の対戦相手が放った拳の位置に、既にスタンは立っておらずパンチを被弾するシーンが少ない。このステッピングは、カウンターを受けないと同時にテイクダウン・ディフェンスの役目も果たしている。

斜め前に踏み出し、パンチを打ち込むことで、彼の頭は対戦相手の正面になく、体も同時に移動するため、そこに組み付くべき目標を対戦相手は失ってしまう。この術中にはまってしまったのが、前回スタンと戦った――鳴り物入りでUFCにカムバックしたジョルジ・サンチアゴだった。

抜群のパンチ力に隠されたステッピングの効力、サウスポー×オーソドックの対戦となる両者の対戦は、その足の移動を見るだけでも、現代MMAを理解できる教科書のような試合になるに違いない。
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