秘め事の撮影には、万全の注意を

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氷山の一角であろうか。「夫の不倫相手のわいせつ画像投稿 容疑で41歳女逮捕」という記事が2011年10月3日付の神戸新聞(ネット版)に掲載された。短い記事なので、全文を引用する。

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「元夫と浮気相手の女性とのわいせつ画像をインターネット上に投稿したとして、兵庫県警サイバー犯罪対策室と明石署は3日、わいせつ図画公然陳列容疑で、愛知県あま市の無職の女(41)を逮捕した。

逮捕容疑は6月4日、ネットの掲示板にわいせつな画像3枚を公開し、不特定多数が閲覧できるようにした疑い。「(元夫への)腹いせに、おもしろ半分でやった」と容疑を認めているという。

県警によると、女は元夫の携帯電話から浮気相手とのわいせつな画像の取り込んだという。元夫と女は9月、浮気を理由に離婚したという。」

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なんともはや、である。元夫の携帯電話から画像を取り込んだということは、妻が夫と別れる前にすでに夫と浮気相手とのエッチな画像を入手していたと思われる。記事から推測すると、それを離婚の切り札として使用せず、離婚後に不倫の腹いせとして使用したのであろう。

整理すると、不倫したことについては夫に否がある。しかし、夫の携帯を勝手に見て画像を取り込んでいたという妻の振るまいにも問題がある。さらに、その画像をネットというパブリックな場で勝手に公開したら、もっとも迷惑なのは不倫相手の女性であろう。

記事の内容はさておき、この問題の本質は、セックスの画像や裸の画像を平気で撮ろうとすること、また撮らせることを了解してしまうことにあるのではないか。世の中には、みずからのセックスや裸をネットに公開し多くの人に見てもらうことによって快感を得るという人も確かにいる。また、ネットで裸をさらしてお金を稼ぐ人もいる。そういう人たちは覚悟をしてやっていることなので、文句をつけるつもりはない。

問題は、素人である。それも、覚悟などしていない素人の男女。例えば、自分らのセックスを動画や静止画で撮影して、それをあとで見て「自分らで楽しんでいる」うちはよい。だが、データはその男女が別れてからも残る可能性が高い。残ったデータがどのように使われるのかは、データを持っていない側にはわからない。

モラルがどうこうと言うことではない。動画や画像のデータは、消さない限り残り続けること。そしてそのデータが、データを所持する側にどう使われるかは所持していない側にはわからない。その2点を言いたいのである。とくに、夫婦間で撮影するのであればまだしも、彼氏彼女の間柄で撮影した場合、別れた後のデータの行方も使い道も闇の中になってしまう。

「彼氏が(彼女が)撮りたがっているから……」などといって安易に撮影を了承してしまったら「あとの祭り」になることは、冒頭の記事を見ても、ネットに出回るエロ画像を見てもあきらかなのではないか。記事のようなケースは氷山の一角であり、ネットには相手に無許可で掲載されているエロ画像が山ほどあるにちがいない。

自分らの秘め事を撮影して楽しむのは自由だ。とはいえ、不測の事態を想定し万全の注意をした上で撮影には慎重にのぞんでもらいたい。自分をガードしなさすぎ、と筆者はつくづく思う。

(谷川 茂)