第42期将棋新人王戦/決勝3番勝負 5日から/佐藤天彦六段 再度の新人王目指す/豊島将之六段 関西の若手第一人者

 第42期将棋新人王戦(しんぶん赤旗主催)の決勝3番勝負は5日、東京・千駄ケ谷の将棋会館で開幕します。第39期新人王の佐藤天彦六段(23)と関西の若手第一人者・豊島将之六段(21)の実力者による屈指の好カード。ともに今期が最後の新人王戦出場。優勝で有終の美を飾りたいところです。

 2度目の新人王獲得を目指す佐藤六段。昨年度は、将棋大賞の勝率1位賞(0・795)、連勝賞(17連勝)を獲得。順位戦も10戦全勝でC2からC1に昇級しました。今年度に入ってからも4月に竜王戦昇級、5月には棋聖戦挑戦者決定戦に進出(深浦康市九段に敗退)、めざましい活躍を見せています。

 今期新人王戦は、2回戦からの登場で、荒木宣貴三段、及川拓馬四段、渡辺愛生三段を連破。準決勝では糸谷哲郎五段との元新人王同士の対決を制して決勝に進出しました。

 豊島六段は1回戦はシード、2回戦で昨年ブームを起こした加來博洋赤旗名人に快勝。稲葉陽五段、千田翔太三段、永瀬拓矢四段を破って決勝進出を決めました。これまではベスト8が最高。昨年まで4年連続で準々決勝の壁を突破できませんでした。

 昨年度は35勝17敗の好成績。なにより王将戦で初のタイトル挑戦を果たし、久保利明王将との7番勝負は2勝4敗で敗退したものの、着実に力をつけています。

 今年度も19勝6敗と好調をキープ。9連勝のなかで決勝3番勝負を迎えます。

 両者は奨励会第39回三段リーグでは四段昇段をかけて最終戦で対決。このときは佐藤が勝って四段昇段を決めました。豊島も半年遅れで四段昇段を果たして今日にいたっています。プロ入り後は豊島4勝、佐藤1勝となっています。

 3番勝負の見どころを第1局の観戦記者、木屋太二さんに聞きました。

見どころ 観戦記者に聞く

 佐藤天彦六段は10年度の連勝賞を受賞し今年4月、六段に昇段。39期新人王の実力者です。豊島将之六段は前期王将戦の挑戦者にもなり、いまや関西のエースです。一般棋戦のタイトル争いをしてもおかしくない2人で、好一番が期待できるでしょう。

 佐藤六段は居飛車党の本格派。受けも強く、簡単に崩れない将棋を指します。豊島六段はなんでも指しこなし、柔軟な棋風。佐藤の本格派将棋に豊島がどんな戦法を用意するかが一つの見どころです。序盤から目が離せません。

自然に積極的にいく

 佐藤六段の話 今期は三段の方との対局が多かったのですが、厳しい将棋も多く、ここまで来られたことは幸運でした。

 2度目の新人王への挑戦となりますが、今期が最後ですからチャンスを生かしたい。

 豊島六段とは公式戦でこれまで5回の対局があります。数の上では分が悪いのですが、それを気にしないで臨みたいと思います。

 大事な対局となりますが、いつもどおり自然に指し、積極的な将棋にしたいと考えています。

 さとう・あまひこ 1988年1月16日生まれ、福岡県出身。中田功七段門下。06年10月四段、11年4月六段昇段。08年第39期新人王戦で優勝。

いつも通り研究して

 豊島六段の話 調子が特別にいいというわけではありませんが、いつも冷静に指すことを心がけています。それが良い結果につながっていると思います。

 佐藤天彦六段は、玉が薄くてもいやがらずに指す、受けが強いという印象です。戦型は最新形の将棋になるでしょうから、いつもどおりに研究して、決勝に臨むつもりです。

 今期が最後のチャンスです。悔いが残らないように全力を出し切りたい。

 とよしま・まさゆき 1990年4月30日生まれ、愛知県出身。桐山清澄九段門下。07年4月四段、10年11月六段昇段。王将戦の挑戦者となり10年度将棋大賞の新人賞を獲得。

決勝3番勝負の日程

 10月5日(水)午前10時〜 東京・千駄ケ谷 将棋会館 

   11日(火)午前10時〜 大阪・福島区 関西将棋会館

 10月24日(月)午前10時〜 東京・千駄ケ谷 将棋会館